教諭と講師の給料を比較!正規採用で年収40万UP!【教員の給料明細を公開】
当ブログにお越しくださりありがとうございます。
今回は教諭と講師の給料明細を比較してみました!
私は教員採用試験に合格した翌年、年収が44万円ほどアップしました。
44万円も上がるくらいですから、いったい講師と教諭とではどのような違いがあるのか、給与や待遇、仕事内容などから比較してみたいと思います。
このような内容の記事です
・教員採用試験に合格した翌年は約40万円アップする!?
・収入面では断然、教諭。
・目的次第では講師で働くのもアリ
このような内容について詳しく解説していきたいと思います!
実際の給与明細を掲載していますので、これから教諭を目指す方の参考になれば幸いです。
講師4年目の給料・ボーナス
30歳手前で会社を辞めて教員に転職し、4年間、講師として勤めました。
仕事と教員採用試験の勉強の両立はなかなかに難しく、試験に3度失敗する負のスパイラルに陥っていた頃ですね。
講師でしたが正規教員(教諭)と同じように担任をもち、毎日遅くまで仕事に精を出していました。
その頃の給与明細がこれです!
【講師4年目の給与明細】
7月の給料の手取り額は、23万3904円です。
控除等で6万2000円も天引きされてしまうのが悲しいかぎりです。
30代男性の手取りにしては若干寂しい感じもします。
当時は独身だったので全然余裕でしたが、家庭をもってのこの額だと少々不安かもしれませんね。
30万円の月給を捨てて転職したものの、現実はなかなか厳しいものでした。
新卒ではなく、転職の身なのでしかたがないのですが、早く教諭になり安定した生活を送りたいと思っていました!!!
ちなみに仕事内容に関しては、教員になって大正解でした。
私にとっては営業職よりも楽しい仕事でした。
そう、教員は素敵な仕事です。
4年間講師をやりましたが、給料は講師1年目と比べて約2万5000円ほど昇給しました。
ですが、4年経っても控除などを引かれると、手取りは実質1万円ほどしか上がっていません。
【講師4年目、夏のボーナス明細】
講師4年目のボーナスは38万7863円でした。
ちなみに、2年目のボーナスは36万0639円。
3年目は36万6821円 と、さほど変化はありません。
(1年目の初ボーナスは半額支給なのでここでは省いています)
正直、あまり上がらなかったり、急に2万円上がったりと、ボーナスの細かい算出方法は分かりませーん!!
ただ言えることは、教諭に比べてボーナスのアップ率はかなり低いです。
教諭になるとそれなりにもらえるようになります。
教諭1年目の給料・ボーナス
それではお待ちかね、教諭になった1年目の実際の給与明細をご紹介します!
基本給は、講師時代の1級56号 から 2級48号 に変わっています。
新卒の2級17号からのスタートでなくて良かったです。
【教諭1年目の7月の給与明細】
中途採用の初任給はどのように決まる?
《講師経験者》
採用までに講師経験があると、初任給は新卒と同じ2級17号給からではなく、それまでの給与額に上乗せして算出されます。
《前歴換算》
講師経験がなくても他業種での職歴もしくは年齢、もしくは最終学歴などの中で一番高い号給に該当するものが反映され、初任給が決定されます。
これを前歴換算といいます。
職歴で反映してもらう場合は、務めていた会社に職歴証明書を発行してもらわないといけないので、会社を辞める際は円満退職を心がけたほうがよいですね!
ちなみにアルバイトの経験は職歴として加算してもらえないのでご注意ください。
私は会社の社長に直接お願いして発行してもらいました。
講師と比べてどのくらいのアップ?
講師最終年の手取りが、233904円だったので、24115円アップしたことになります。
うん、まあ、まあまあかな!
さらに6月のボーナスの給与明細を見てみると、
【教諭1年目のボーナスの給与明細】
講師時代より62313円アップしています。
講師4年務めても、2万円そこらしか上がらなかったのが、教諭になった途端この増額です。
これが、正社員と契約社員の違いだなと痛感しました。
年収だとどのくらいの差になるのか
教諭になることで、月の手取りが2万4115円アップしました。
ひと月単位でみるとさほど差はないように感じるかもしれませんが、年間で計算してみると、
2万4115円 × 12カ月
=約28万9380円
の違いがあります。
さらに、ボーナスが
夏 62313円
冬 90000円ほど
(明細なくしちゃったので概算で)
62313+90000
=約15万2313円
あわせて、
28万9389 + 15万2313円
= 約44万1702円
年収の手取りでこれだけの差がでました。
(各自治体、個人の条件によって違いがあるので参考までに)
苦労して採用試験突破するだけのことはありますね!
プール泳いだり、模擬授業したり、歌ったり、論文書いたり・・。
たまに夢に出てくるんだよな・・・。
自治体とすれば、44万円の削減につながると考えれば、講師で雇うほうが断然お得ですね。
講師の昇給率に比べて、教諭の方が月給やボーナスの額は毎年グングンと上がっていくので、講師と教諭では年々収入の差は開いていく感じです。
なので、教諭として定年まで働きたいのであれば、1年でも早く教員採用試験に合格することをオススメします!!
私のように講師時代に仕事に命を注いで働いても、いいように安く使われるのがオチです。
ちなみに、自己都合で早期退職するとめちゃんこ退職金少ないので気をつけてください。
仕事内容はほぼ同じ
講師と教諭はそれほど収入は変わらないと聞くことがありますが、年間にすると結構な額になることが明確になりました。
40万円以上の収入の差が生まれるにも関わらず、ぶっちゃけ仕事内容はほぼ変わりません。
講師でも学年の主任をする方もいますし、学校を運営していくための校務分掌をいくつも任されることもあります。
担任をもてば、保護者・子供にとってはいち教師でしかないので、重い責任がのしかかります。
逆に、教諭でも全然働かない教師もわりといます。
教諭と違うなと思う点は、発言力が弱いところです。
それと、重大な案件は責任問題があるので講師には回ってきにくい感はあります。
そういう非正規扱いの(しょせん、講師でしょ的な)空気感が教諭と講師との間にはあったりします。
ほんとそれくらいの違いです。
服務規程も同じ
講師は準公務員なので服務規程も教諭同様、守らなければ処分されます。
場合によってはメディアで教師として報道されることもあります。
非正規雇用ですが福利厚生が手厚い分、副業禁止、守秘義務、信用失墜行為の禁止などの義務をガッツリと課せられます。
出勤、退勤時間も同じですが、”年次有給休暇”略して年休は、教諭と違って前期10日、後期10日に分けてケチ臭く配当されます。
(雇用契約が通年ではなく、6か月・6か月の更新になるためです)
1年間勤めると、20万円ほどの退職金をもらい、また更新をすれば4月1日から再任用されます。
不安定な雇用形態ではありますが、今現在は教師の絶対数が不足しているので、講師は売り手市場といえます。
いいように使われないようにだけ気をつけてくださいね!
何かトラブルを起こしたとき、教諭は身分を保障されても講師は契約解除されれば即終了になってしまうこともお忘れなく。
教諭と講師はどちらがよい?
収入面での比較なら教諭
給与明細を比較してみて、年収40万円以上の収入の差が生まれることが分かりました。
その差は年々広がっていきます。
このことから収入的には間違いなく、教諭になった方がお得だと言えます。
教諭を目指して講師を何年もずるずるとやるのなら、1年間とはいわずとも、数か月間は受験勉強に集中して勝負をかけるのもアリだと思います。
現在は人事評価制度があるので、以前ほど年功序列の給与形態ではなくなりました。
飛びぬけた活躍をして良い評価をもらえれば、先に採用された人よりも多くの給料をもらえる可能性はあります。
ですが、実力だけでなく環境と管理職に大きく左右されてしまうのが実際のところです。
なので、できるだけ早く採用試験に合格した方が生涯収入は上がります。
定年まで公務員を続けるのであればですが。
私は10年で見切りましたが(笑)
講師のメリットは?
収入面では劣る講師ですが、講師として働くメリットとしては、1年ごとに更新があるので仕事へのモチベーションの低下、マンネリ化を回避できます。
気に入った職場であれば残留できる可能性もありますし、逆に気の合わない同僚や管理職が嫌なら別の職場を探すこともできます。
教諭となるとそういった融通が利かなくなってしまいます。
とりあえず安定した収入が必要なので1年だけ講師をして、その後に別の仕事や起業を考えている方などには向いているかもしれません。
また、教諭ほど責任を負っては働きたくはないけど、教師という仕事は好きなので講師として働いている方も実際に私の周りにもいます。
目的に合っていれば、講師という働き方を続けるのも全然アリですね。
まとめ
講師と教諭の給料比較で分かったこと
・教諭に採用されると40万円以上アップ!
・できるだけ早く教諭になった方がよい
(定年まで続けるなら)
・金銭的には教諭、目的によっては講師もアリ!
ということでした。
講師時代の私は、早く教員採用試験に合格して教諭になりたいとばかり考えていましたが、実際になってみると経済的な変化以外はほとんど何も変わりませんでした。
強いて言うなら、社会的な地位というか、丁寧な扱いを受けるようになった気がしました。
学校現場では、発言権が与えられたように感じました。
あとは、うんざりするような校務分掌や主任の仕事が多少増えたくらいです。
公務員特有の窮屈さと、自分の生涯年収や将来がある程度見えてしまうこと、そして旧態依然の学校文化に合わなかったことなどの理由から教諭を辞めようと思いました。
教師の仕事自体は好きなので、いずれ副業可能な臨時講師にでもなって現場に関わりたいなとも考えています。
子供たちの素敵な未来を切り拓いていける、素敵な教師がたくさん誕生してくれることを願っています。
最後まで貴重な時間をいただきありがとうございました!