学校のリアル

教師が語る、学級崩壊させる教師の4条件~これが揃えば確実に荒れる!~

aki-dylan

当ブログにお越しくださりありがとうございます。

今回は、学級崩壊させる教師の4条件について書きました。

学級崩壊はどの学校でも起こり得る問題で、教師の力量に大きくかかっています。

これまでにいくつものリアルな学級崩壊の現場を目の当たりにしてきました。

私自身も危うい経験をしたこともあります。

ということで、学級崩壊させてしまう教師とはどのような特徴があるのかを、これまでの小学校勤務の経験をもとに解説していきたいと思います。

学校と協力し合いながら、お子さんが安心して学校生活を送れるよう、ぜひ参考にしてみてください!

それでは最後までよろしくお願いします!!

学級崩壊させる教師の4条件

①授業力が低い教師
(新卒の先生、経験の浅い講師、学ばない教師)

 

②集団統率ができない
(指示が曖昧、一貫性・計画性がない、怒鳴る)

 

③毅然とした態度がとれない

 

④他者理解の感度が低い
(子供、保護者、同僚のへの配慮)

この記事はこのような内容について書かれています。

それでは、詳しく解説していきたいと思います!

①授業力が低い

新卒の先生

多くの新卒の教師は、教育課程のある大学を出ていたとしても、実際に現場に出て通用する授業のやり方や指導の仕方などはあまり教えてもらっていないままで現場に放り込まれます。

大学を卒業してすぐ教員になることはかなり過酷です。

武器を持たずに戦場に乗り込むようなものです。

授業の準備をしたくても、次から次へとやることが降ってきます。

週が始まれば、あちらこちらで子どもの小さなトラブルが発生し、その火消しに追われます。

センスのある新卒教師は自分の至らないところを客観視して、先輩教員に教えを乞うなり、週末の教師セミナーなどに参加するなりして教師力を磨こうと努力します。

ですが、まだ学生気分の抜けきらない教師は、上手くいかない現状を悲観し、子どものせいにし、週末は遊びほうけるか寝続けます。

そして、また一週間が始まり、教育技術を持たないまま教育活動を進めるがために、いつまでも荒れの連鎖から抜け出すことができません。

それどころか、月日が経つにつれてほころびが大きくなっていってしまいます。

授業は学校生活での要になる部分です。

授業がつまらないということは、学校生活のほとんどがつまらないということになってしまいます。

そんな教師を子どもは尊敬できないですし、足元を見て反抗するようにもなります。

なかには人間力で、授業力をカバーできている強者の新卒教師もいます。

しかし多くは、ざわざわと締まりのない学級になってしまいがちです。

新卒から担任を持たせることはある意味、博打です。

新卒1年目は先輩の横について、学ぶ期間をもたせてあげて欲しいものだと思います。

教員数も足らず、現実問題はなかなかそうはいかないのですが。

そして、若い新卒の教師は学校全体、日本全体で守っていくべきだとも思います。

彼らは日本の宝です。

子どもを伸ばしたい、キラキラした思いをもって、自ら選んで超過酷といわれる教育現場に身を置こうとする姿勢に敬服します。

多くの新卒の教師は、漏れなく失敗しまくりますし、授業も悲惨なものです。

ですが、社会人1年目として、それが当たり前なのです。

管理職や同僚、保護者が広い心をもって、若い未熟な先生を潰すのではなく、見守って育てる環境が子どもたちのためにも必要だと感じています。

経験の浅い講師の先生

学校現場では、正規採用職の【教諭】ではなく、臨時採用の【期限付き講師】の先生も多く働いています。

病休や産休、育休などで長期のお休みを取る先生の穴を埋めるために、教育委員会に講師登録している先生が期限付きで雇われます。

講師の中には、授業も上手く、教諭よりもバリバリ仕事のできる先生もいます。

あえて教諭にはならずに講師として働く方、毎日の教育活動を頑張りすぎて、採用試験の勉強が後回しになり受からない方など様々です。

現在の学校現場は講師なしでは成り立ちません。

しかし、頼れる講師の先生ばかりではなく、

「こりゃだめでしょ・・・」って第一印象で思ってしまうような方も一定数います。

教員免許があれば誰でも講師登録ができるので、仕方ない部分ではあるのですが。

教師の数が全く足りていない状況から、管理職も雇わざるを得ない現状があります。

いかにも超素人、伸びしろ少な目な講師の先生が授業をすると確実にざわつきます。

すぐに保護者の耳にも入ります。

すぐに配置転換、ということもこれまでにありました。

長期契約であれば、スキルを磨いて伸ばしていくこともできるかもしれませんが、数か月~1年で契約が切れるか、あらためて更新となるので、指導力がいつまでも身に付かない状況が続きます。

学ばない我流教師

10年、20年の教師歴、それ以上のベテランの教師であっても、目も当てられないような授業をする教師もいます。

教育活動はなんとなく我流で行ってもそれなりに上手くいくことはあります。

上手くいっていなくても、子どもを力でねじ伏せて上手くいっていると勘違いしている教師もたくさんいます。

プロの教師として職務を全うするのであれば、常にスキルやあり方のアップデートは怠ってはいけません。

ですが、そもそも教師としてのスキルやあり方をインストールすらしていない教師もいます。

ひと昔前ならそれでもなんとかやってこれたでしょうが、今やそんな教師は子どもにひっくり返される時代です。

”チカラワザ”が通用しなくなってきました。

小学1年生ですら、簡単に学級崩壊が起こってしまいます。

この先生の学級、毎年なんだかやばそうだなと感じたら、たぶん学んでいない教師だと思います。

新卒教師とは対照的に、このような教師は早く淘汰されればよいのにと思っています。

②集団統率ができない

担任になり、安定した学級運営を行っていく上で欠かせない技術は、『集団の統率』です。

1学級、20~40名の子どもを担任一人でまとめるのは、想像以上に大変なことです。

できる教師は、全体を効率よく動かし、まとめる技術を身につけています。

逆に技術を持たない教師は以下のような行動を繰り返し、荒らします。

指示があいまい

「ちゃんと座りなさい!」「しっかり書きなさい!」

「これできたら持ってきなさい」

【ちゃんと】や【しっかり】など、なんとなく共通言語として使われていますが、そのイメージは千差万別です。

子どもに「ちゃんと座りなさい!」と叱ることを繰り返す前に、【ちゃんと】の定義を共有しておく必要があります。

低学年であれば、

「足の裏を床につけます。ペタン!」

「背中はエンピツのようにまっすぐ伸ばします。
ピン!」

「お地蔵さんになります。ピタ!」

のように、どのように行動すれば【ちゃんと座る】という状態ができるのかをはじめに教えておき、繰り返しやることで【ちゃんと】が生きてきます。

それもせずに、【ちゃんと】や【しっかり】を多用することは指導者の怠慢です。

なんとなく教師のイメージに合わせてくれている子どもたちに感謝しないといけません。

また、これできたら持ってきなさいだけの指示だと、子どもが次から次に持ってきて、好き勝手に置いたり、前に来て友達としゃべったり、うろうろ立ち回ったりします。

その結果、教師は

やかましいー!立ち歩くなー!!

と怒鳴り声を上げます。

ここでは、指示を細分化して、持ってきた後には何をするかまでを丁寧に伝えておかなければいけません。

例えば、このように①~⑫の順に話していきます。

①この後にすることを伝えます。

 

②手を止めて聞いてください。 

 

③これができたら前に持ってきます。

 

④カゴを置いているので、
向きをこちらにそろえて入れます。

 

⑤ここまで大丈夫ですか?

 

⑥持ってくるときはどのようにもってきますか?太郎さん。

 

⑦そうです、口を閉じてですね。

 

⑧席に戻る時はどのように戻りますか花子さん。

 

⑨そうです、口を閉じてですね。

 

⑩席に戻ったら、色塗りの続きをしておきましょう。

 

⑪それが終わった人は、静かに読書をしておいてください。

 

⑫では、課題を始めましょう。

このような感じで、学級での望ましい行動と、最後の行動まで確認をしておく必要があります。

ですが、毎回このようなことを繰り返している暇はないので、4月に徹底して行い、学級の最低限のルールを習慣づけていきます。

一貫性がない

担任から子どもの心が離れていく原因の1つに、教師の発言に一貫性がないということがあります。

太郎くんには、授業の残り時間に読書をしてて良いって言ったのに、次郎くんが聞きに行ったときには、宿題をやってもよいと伝える。

えーどっちなの?次郎くんだけずるいー!!先言ってよー!!

という声があちらこちらから出てきてざわつき始めます。

花子さんには1学期にサイン帳は禁止だと伝えていたのに、学級が落ち着いてきたから園子さんにはサイン帳くらいならOK!みたいなことをすれば、

だます気はなくても「先生嘘つき!」と思われかねません。

もし状況が変わり、以前に決めたルールを変更する場合は、事前に子どもたちに伝えて納得を得る必要があります。

計画性がない

行き当たりばったりの教育活動はいずれ破綻します。

1年間を通して、密に組み込まれた学習内容を済ませるだけでなく、それ以外の活動も次から次へと消化していかないといけません。

とりあえずの思いつきで、「今日は調べ学習をしよう!」と決めたとします。

「あ、そのためにはパソコン室を使ったほうがいいかな」と考えます。

いざパソコン室に行ってみたら、先に予約を入れて使っているクラスが・・・。

あー、みんなごめん!ごめん!パソコン室空いてないみたい!
えー、なんでー。

パソコンできるって言ったじゃんー!!

とりあえず教室に戻ろう!

わ、もう20分も過ぎてしまったよ・・。

ははは。ははは。

ざわ、ざわ、ざわ。

先生、もうやる時間ないよー。

遊びの時間にしようよー!!

わーいわーい!!

やかましい!

静かにしなさいっ!!

このような事態を引き起こしかねません。

そんな私もこのような失敗をしたことがあります・・。

それはまさに地獄絵図です。

怒鳴るしかない

集団統率を、子どもたちを制圧することと勘違いしている教師は意外と多いです。

学級を荒してはいけない、崩壊させてはいけないという危機意識からくるのかもしれませんが、若手の教師に多いように思います。

教師の威圧的な態度や言葉は当然、子どもに伝播します。

1年間、しっかりとそのようなことも教師から学び取ります。

その年は荒れずに過ごせたとしても、子どもの中に蓄積された「鎮圧されてきた感情」はどこかのきっかけで爆発してしまうことがあります。

厳しい指導がいけないのではなく、厳しいだけに頼ることが、不健康な状態を生み出すということです。

教師の怒鳴る指導が増えるまでには、たいがい数か月の猶予期間があります。

1学期が始まっていきなり、教師をいらだたせるような行動を子どもたちがとるのではなく、じわりじわりと教師を見定めて、自分たちの行動基準を決定していきます。

怒鳴ることでしか制圧できなくなっている学級の状態は、良いものとはいえません。下の下です。

そうすることでしか学級をまとめることができない現状を認め、指導力の改善に努められる教師は改善の余地があります。

ですが、多くは職員室で子どもの悪口を言ったり、周りの助言にも耳を貸そうとしなかったりして1年を更新していきます。

自らを省みない、そのような教師に1年間みっちり育てられた子どもがふびんでなりません・・・。

どうなるのでしょうか日本の未来。

③毅然とした態度がとれない

意外と難しいのが、『毅然とした態度で接する』ことです。

教師になりたての頃は、特に子どもの叱り方が分からないものです。

いくつもの叱り方の指導書が出回っているほど、叱り方に戸惑う教師は多いです。

毅然とした態度で、「ダメなものはダメ!」と叱ったら、子どもの心が離れてしまうのではないか、嫌われてしまうのではないか。

その結果、学級崩壊に繋がってしまうのではないか。

そんなふうに、私も教師になりたての頃は悩んでいました。

特に教師になった1年目は酷いものでした。

ある小6の女子が腹筋をパンチしてきました。

何んとなく流していたら、出会う度にパンチをするようになってきました。

『 かまってほしいんだな。

これって好かれてるのかな?』

くらいに思っていたら、だんだんとパンチの威力が増してくるようになりました。

悲惨なことに、それを見ていた周りの子どもたちも真似するようになってきました。

それでも教師としての危機意識が低かった私は、

『まだまだお遊び程度。

子どもがじゃれるいているだけさ。』

くらいにしか思っておらず、毅然とした態度など頭にありませんでした。

女子から始まり、力の強い男子までも隙をみて殴ってくるようになり、腹筋だけでなく背中や足を蹴られるまでエスカレートしていきました。

そうなったら時すでに遅しです。

10年前の教師力の低い私はどうしたか。

キレました。子どもに対してブチ切れてしまいました。

そうすることでしか、この事態から脱却することができないと思ったからです。

振り返れば、全て自分がまいた種だと理解できます。

子どもが腹をパンチしてきた時点で、毅然とした態度で注意することが必要だっただろうし、それまでにもいくつもの火種があったはずです。

毅然とした態度、厳しい指導が嫌われる原因ではなく、曖昧な態度で過ごしておきながら、自分の都合で怒りの鉄拳を振りかざすことが、子どもを傷つけるし、しらけさせます。

私は1年目のたくさんの苦い経験をバネに、教師としての猛勉強を始めました。

はじめになんとなく上手くいっていたら、きっとなんとなくの10年を過ごしていたのかなと思います。

④他者理解の感度が低い

子どもの気持ち

子どもの気持ちを理解すること、理解しようと寄り添う姿勢が大事かと思います。

教師目線で全ての良い悪いを判断してしまうと、子どもの心が置き去りになってしまいます。

学級経営において、決まりごとの多くは教師や学校の都合で決められます。

そのルールを守らなければ、厳しく叱られることもありますが、教師の全てが正しいわけではありません。

なかには納得のいかない子どももいるわけで、聞く耳を持たない教師は学級で孤立していきます。

先生は分かってくれない。

分かっていない。

子どもは大人が考えている以上に鋭く、繊細なので、物事の矛盾点も敏感に感じ取ります。

そして、教師の一方的な主張のごり押しはいずれ通用しなくなります。

また、子どもの出来ていないところや欠点、過ぎたことばかりを指摘して、改善させようとする教師は確実に嫌われていきます。

保護者の気持ち

保護者とうまくいっていない教師で、良い学級経営ができている教師はいないのではないかと思います。

良い学級経営は、教師一人で行えるものではなく、保護者の協力もかなり大きいものです。

保護者の望みや、主張、クレームを真摯に受け取ろうとしない教師は、何かのトラブルをきっかけに一気に攻撃の対象になってしまいます。

何でもかんでも保護者の要求に対してイエスマンになる必要はなく、互いに対等な関係として、子どものためにどうすることが一番良いのかという考えを、教師なりにしっかり持っていることが大事だと思います。

同僚・管理職の気持ち

学級経営がうまくいっていない初期段階では、周りの教員や管理職などは状況を察してサポートに入ることもあります。

ただ残念なケースとして、周りのアドバイスに耳を傾けない、分かってるふりして聞く耳を持たない教師は見捨てられてしまうことがあります。

「あの子は何度言っても無駄!」

「全く素直さがないわ。教える気にならない!」

そんなベテラン教員の愚痴を職員室で何度も聞いたことがあります。

教師はプライドの高い方が多くいるように思います。

教える側も、教えられる側もプライドが邪魔をしてうまく関わりあえない場面はこれまでたくさん目にしてきました。

特にお局様のような発言力のあるベテラン教師に嫌われると、陰で良からぬことを言われたり、無視されたりして孤立してしまうこともあります。

そうなると教師のメンタルもやられてしまい、学級の荒れは一気に加速していきます。

まとめ

学級崩壊させる教師の条件

①授業力が低い
(新卒の先生、経験の浅い講師、学ばない教師)

②集団統率ができない
(指示が曖昧、一貫性・計画性がない、怒鳴る)

③毅然とした態度がとれない

④他者理解の感度が低い
(子供、保護者、同僚のへの配慮)

ここに書かれていない要素もまだありますが、この4つの条件の1つでも当てはまる教師は黄色信号だと言えます。

学級が崩壊してしまう前に、小さなほころびを見逃さず、子どもたちが安心して過ごせる場の提供を、教師と保護者が協力し合って作っていきたいものです。

この記事が何かしらのお役に立てたら幸いです!

貴重なお時間を頂き、最後まで読んでくださりありがとうございました。

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