いつでもどこでも相談できるオンラインカウンセリング

コトリー,オンラインカウンセリング,カウンセリング,心の悩み

Photo by MARIA

4月、新生活を始めた人もたくさんいるのではないだろうか。出会いの季節である春は、裏を返せば人間関係から悩みが生まれる季節でもある。

夫婦のコミュニケーションがうまくいかない、園のママ友との関係で困った……そんなふうに悩みを抱えて落ち込んでしまったらどうするだろう。周囲に相談してみるという人はいても、カウンセリングに通うという人は少ないのではないだろうか。

クスリより心の成長が大事

「不眠症になりメンタルクリニックへ行ったところ、クスリを処方されただけで治療が終わった」と話すのは、カウンセリングサービス「cotree(コトリー)」を運営する櫻本真理さん。「クスリを飲んで一時的には気分は落ち着くかもしれないけれど、根本的な解決にはなりません」(櫻本さん)。自身の経験から、2014年にオンライン上で心の相談を受けるコトリーを立ち上げた。

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対面でのカウンセリングは海外の医療機関ではよく行われている。アメリカのテレビドラマではたびたびソファに掛けてカウンセラーと話をするシーンが出てくる。一方の日本では、精神科や心療内科に行ってもじっくりとカウンセリングを受ける機会は少ない。

「日本では6割の人が“生きづらさ”を抱えているとも言われています。生きづらさを和らげる唯一の方法は、自分の心と真剣に向き合い、心を成長させること」(櫻本さん)。その手助けをしてくれるのがカウンセラーだけれど、そもそもどこでカウンセリングを受けられるのかがわからないし、見つけたところで通い続けるのも難しい。

チャット式で自分と向き合う

コトリーのカウンセリングは時間や場所を問わない。Skype(スカイプ)やメッセージを使って、資格を持ったカウンセラーのサポートを受けることができる。

主なユーザーは、はたらいている30~40代の女性。「母」「娘」「妻」「社会人」とさまざまな役割がある人が多く、相談の内容は仕事の悩みから子育てにかかわる人間関係、子どもの発達に関する不安など実にさまざまだそう。

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悩みを相談したいと思ったら、まずはカウンセラー探しから。属性や性格にかかわる質問に答えていくと、独自のアルゴリズムからカウンセラー3人が自動で抽出される。カウンセラーの紹介文やユーザーの評価を見ながら、ユーザーは自分に合いそうなカウンセラーを1人選ぶ。カウンセリングを受けてみて相性が合わない場合は、途中でカウンセラーを変えることもできる。

コトリーの悩み相談が新しいのは、Skypeを通じて会話する対面式(45分/4000円~)と、メッセージを送ってやり取りするチャット式(1週間/3000円~)の2種類があるところ。当初は対面式のみだったけれど、声を聞かれたり顔を見られたりするのが怖いと感じるユーザーがいることからチャット式を加えたという。チャット式の場合、時間を定めずに文字でやり取りをしながらカウンセリングを受ける。

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対面式とチャット式は併用することもできて、ユーザーの2~3割は2種類を同時に受けている。「話すことでカウンセラーから問題解決に近づくための“材料”が引き出され、書くことで自分の心とじっくり向き合えます」(櫻本さん)。

臨床心理士の山﨑文野さんはカウンセラーの一人。大学病院で7年ほどはたらき海外へ移ったという山﨑さんの元へは、人生の転機にある人からのさまざまな相談が寄せられるという。「海外や郊外に住んでいる人からの相談に乗ることもあり、新たなメンタルケアの可能性を感じている」(山﨑さん)。

主婦カウンセラーの受け皿

現在コトリーに登録しているカウンセラーは70人で、臨床心理士・精神保健福祉士など資格を持った人たち。櫻本さんは、一人ひとりSkype上で面接と模擬カウンセリングをし、自信を持ってユーザーに引き合わせられる人かどうかを見極めている。「心の弱った人へのサービスなので、カウンセラーの質の担保には特に気を遣っています」と櫻本さんは話す。

カウンセリングの現場は非公開だから、自己流がまかり通ってしまうこともある。スーパービジョンといって、カウンセラーの先輩に自分のカウンセリングを相談・評価してもらう経験を積んだ人であることも重視しているそうだ。

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コトリーは結婚や出産、夫の転勤などで現場を離れたカウンセラーの受け皿にもなっている。在宅勤務の上、週に1日以上空けられればいいとあって、子どもを育てる女性もたくさん所属している。

8歳の子どもを育てる鶴田みささん(48)は、対話式のカウンセリングを週に2~3日担当している。「都合のいい日程に合わせてカウンセリングを行えるので、子育てや家庭の事情があっても責任を持って続けやすい」(鶴田さん)という。

生きづらさを抱える現代人にとって、また資格を持ちながら眠らせてしまっているカウンセラーにとって、コトリーの存在価値はますます大きくなりそうだ。

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