幼稚園で嫌われているママ友が職場の先輩だった

酒井菜法のお悩み相談室

僧侶であり3人のお子さんを育てるお母さんでもある酒井菜法さん。一緒に悩みながら、人生を豊かに歩むヒントを探していきたいと、読者のみなさんからのお悩み相談を受け付けています。今回寄せられたご相談はこちらのお母さんからでした。

お悩み相談

子どもの幼稚園にちょっと困ったママがいました。見栄を張ってよくウソをついたり、話すことがコロコロ変わったり、約束のドタキャンも多い。そのママの子どももよくお友だちとトラブルを起こしているようで、ほかのママたちからちょっと距離を置かれています。
ところが、この9月から私が勤め始めたパート先が、彼女と一緒だったのです。近所の企業の事務なのですが、同じ部署で1年前からはたらいているとのこと。慣れない仕事で、何もかも彼女から教えてもらわなければなりません。でも、幼稚園では彼女と同じ職場ではたらいていると見られたくなくて、会ってもそっけなくしてしまいます。彼女との距離の取り方に悩んでいます。
(Mさん 38歳/幼稚園児の母 パート)

幼稚園でも職場でも要注意人物は存在するものです。そうした人物の情報を事前に得られることはとてもラッキーですね。

でも、あなたは実際に被害にあわれているのでしょうか? 直接被害を受けているなら距離を置いて関わらないのが得策ですが、それが噂話によるものなら注意しなくてはいけません。

Photo by MARIA

私たちの社会の中で、最も注意すべきは先入観です。事前に知っておくことは大事ですが、それにとらわれすぎると別の見方ができなくなってしまいます。仏教ではこの“とらわれ”を「煩悩(ぼんのう)」といいますが、先入観にとらわれて視野が狭くなってしまうことは、あなた自身の器を小さなものにしてしまいます。

実際に何か被害にあい、ママ友としてつき合うのがイヤなら、幼稚園ではつき合わなければいいだけ。仕事は仕事です。幼稚園のママ友であることと職場の同僚であることは同じではありません。そこはしっかり区別しましょう。

人の目を気にしすぎない

あなたの“そっけない”応対とはどのようなものでしょうか? 「おはよう」と言われて「おはよう」と返すくらいでは、誰も仲良しとは見なさないでしょう。適度な距離感の中で挨拶をする程度の関係を貫いていれば、それ以上の親しさは生まれません。ちょうどいい距離感でつき合えるはずです。

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そもそも、あなたが周囲の目を気にしすぎているように感じます。ほかのママたちはあなたが思うほど、誰と仲良くしているからどうだなどという目を向けることはしません。むしろあなたが誰にでも分け隔てなく接することができれば「あの人はいろんな人と仲良くできるいい人だな」と高評価にもつながるでしょう。

もし、困ったママと同じ職場ではたらいていることが周囲に知れたとしても、「同じ職場ではたらいているから、あなたもあの人と同じ」とは誰も思いません。「同じ職場ではたらいている=親しい」とは誰も判断しないからです。あなた自身がちゃんとした人であれば、むしろ「あの人と同じ職場なんて大変ね」「大丈夫?」「何かあったら言ってね」と同情されるかもしれません。人からどう見られるか、不安に思うことはまったくないのです。

ほどよい距離感で穏便に

要注意人物だと思うのであれば、最初から距離を置くつき合いを心がけておけばいいこと。ただし、それに対してむやみに先入観を持って「この人は絶対にこういう人物だ」と思い込むことは避けましょう。

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実際にトラブルメーカーだったとしても、職場の同僚としての距離感はいかようにもとれます。一緒に食事に行かなければいけないわけではないし、自分から親しくしようとしなければいけないわけでもありませんから。単に職場の先輩ということであれば、誰から見てもその程度の仲であるとわかります。

大人としての距離感で穏便につき合うことを心がけていれば、誰とでも良好な関係を築けるはずです。

教えてもらったら素直に感謝を

もし、その困ったママが職場の先輩として頼りになる存在なのであれば、素直に感謝を持って接しましょう。仕事を教えてもらうときには先入観を捨てて正直に教えてもらい、心から感謝することが大切です。同僚としてつき合ってみたら意外といい人だったということになれば、それはそれでラッキーなわけですから。

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周囲の人から自分がどのように見られているかではなく、あなたとそのママとがどのような関わりを持てば良好な仕事ができるかということに重点を置きましょう。きっとあなた自身が大きく成長するチャンスだと思いますよ。

合掌。

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