学校に行かない娘との向き合い方がわからない

僧侶であり3人のお子さんを育てるお母さんでもある酒井菜法さん。一緒に悩みながら、人生を豊かに歩むヒントを探していきたいと、読者のみなさんからのお悩み相談を受け付けています。今回寄せられたご相談はこちらのお母さんからでした。

お悩み相談

小学校6年生の娘は学校が嫌いです。休日は元気に過ごしているのですが、平日は朝起きるのがつらく、あまり登校することができません。本人に聞いても、友だちにいじめられているというわけではないようで、「行きたいときだけ行く」と言います。
今は、彼女が元気に食べて眠れているだけでよしとすべきなのでしょうか? 中学生になって学校に通い始めたとしても、また同じことが起こるのではないか、嫌なことから逃げることが彼女の人生にとってマイナスなのではないか、と心配しています。母親としてどんな言葉をかけてあげればいいのでしょうか。
(Nさん 46歳/小学校高学年の女の子の母 パート)

子どもの登校拒否はとても驚き、どうしたらいいかと不安になりますね。登校拒否の親御さんはみなさん同じ悩みを持つようです。

学校を休むきっかけはささいなことかもしれません。でも一度学校に行かなくなると、時間があけばあくほど行きにくくなるものです。昨日の授業や友だちとの話題についていけない、自分の居場所がない感覚に襲われる……どんどん孤独な気持ちになり、学校に近づくのさえ嫌になってしまうかもしれません。

Photo by MARIA

では、そうなる前に親としては何をするべきなのでしょうか。

友だちのサポートにはかなわない

今回の相談を子どもの目線で考えるとどうだろうと思い、お寺に遊びに来る小学6年生に聞いてみました。すると彼女は「学校には絶対行かなくちゃいけない。でも、大人がどんなにがんばって説得しても、友だちにはかなわないと思うよ」と答えました。

学校に近づけないなら、まずは親子で一緒に学校のそばを散歩して。次は保健室に登校して。そこにクラスメイトに顔を出してもらい、話してみよう。そのうち一緒に給食を食べて、放課後も遊んで……友だちと関わりながら、徐々にステップアップしていけばいいと思います。

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思春期になると、親より友だちが大事になるものです。親の言葉より友だちの声に耳を傾けるようなら、近所のお友だちに協力を頼んでみてもいいかもしれません。

ありのままを受け入れる

おおらかに考えるならば「これも成長の一つ」。学校に行かない時間がお子さんにとってプラスにはたらくこともありえます。あまりネガティブに考えすぎず、音楽でも美術でも運動でも、お子さんが自分に自信が持てるものを一緒に見つけてあげる時間にするのもいいと思います。

気を付けるべきは、親の動揺を見せないこと。あまり干渉しすぎず、「あなたの気が済むまで見守っているよ」という構えを見せることが大切です。お子さんを否定せず、ありのままを受け入れて一緒に過ごす時間を持ちながら、原因や解決策を考えていきましょう。

子どもの意見を聞く

お子さんに逆の立場で考えさせるのもいいかもしれません。「お父さんもお母さんも仕事が嫌な日があるけど行くのよ。もし『今日は面倒だから仕事に行かない』と言っているお父さんを見たらどう思う?」と。

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そこでお子さんが「それはおかしい」と言うなら、「あなたがしているのは同じこと。友だちだって苦しい日があるかもしれないよ。あなただけじゃないよ」。「気持ちはわかるよ」「不安だよね」と気持ちを共有しながら、しっかり受け止めてあげましょう。

「苦しい」が言えない

子どもは親が自分のことで悩んでいると思うとつらいのです。本心では「苦しいよ」「不安なの」と思っているのに、親を心配させたくないからうまく感情を伝えられずにいるのかもしれません。元気に振る舞い、心配をかけまいとして本当の気持ちが言えずにいるのかも知れません。

今は親子ともに苦しい時期かもしれませんが、この関わりが親子にとって必要だったのだと思える日が必ずきます。今ここで逃げずに親子で向き合っていくことで親子の絆も深まります。

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あなたはお子さんを信じて、ありのままを受け入れてあげて。そして「お母さんがサポートするよ」「一緒にがんばろう」と伝えて支えてください。お母さんの優しい気持ちが伝わり、きっとよい結果が出るはずですよ。

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