ボランティアにのめり込んで家庭が壊れそう


僧侶であり3人のお子さんを育てるお母さんでもある酒井菜法さん。一緒に悩みながら、人生を豊かに歩むヒントを探していきたいと、読者のみなさんからのお悩み相談を受け付けています。今回寄せられたご相談はこちらのお母さんからでした。

お悩み相談

地元の子育て支援施設でイベント運営のボランティアをしています。施設で定期的に開催される催し物を企画し、運営する仕事。週3日程度、都合のつく日程でお手伝いをしていますが、年に2回、市全体を巻き込んだ大きなイベントがあるので、その前の1カ月間は私たちボランティアも一丸となってイベント企画に奔走します。先日も大きなイベントがあり、著名人を講師に呼ぶ講演会の企画を任されました。ほぼ毎日、朝から夕方まで仕事をしなければならず、子どもは幼稚園の預かり保育へ。夜も子どもが寝てからパソコンを開く日々が続きました。イベントは大成功で私も達成感がありましたが、家事をおろそかにし、毎日のように預かり保育を使って仕事をしていたことで夫からはこっぴどく叱られ、ボランティアは辞めるように言われてしまいました。たしかに報酬もほとんどないので、むなしさが募るのですが……。
(H・Tさん 40歳/5歳の女の子の母 専業主婦)

ボランティアは仏教では「無財の七施」にあたりますが、無財の七施は「自分のため」と「人のため」が両立されることで、ともに幸せを求めていく意義があるのです。これを仏教では「自利利他(じりりた)」といいます。

Photo by MARIA

家庭もまったく同じです。ボランティアをすることで自分の家族にもその喜びが回ってくる、家庭が豊かに円満になるといった利益(仏教では功徳)があるのならばボランティアは意義があるものですが、家庭をおろそかにしてまでやるのではもうボランティアではないということです。

迷惑をかけないことが前提

達成感や充実感を持ってボランティアをしていると、「いいことをしてるのになぜ怒られなければいけないの?」と感じてしまうかもしれませんが、ボランティアは誰にも迷惑をかけず、家庭などを犠牲にしないことが基本。

まずは、自分の家庭を見つめなければ。ボランティアは家庭をおろそかにしてまでやることではないと、初心に戻ってみましょう。

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どうしてもボランティアを続けたいのであれば、その仕事に関わる意義をきちんとご主人に話す必要があります。それが子どもや自分のためになり、結果として家庭が円満にいくきっかけにもなると。そして、家庭をおろそかにしてまではやらないという線引きをきちんとすることが大切です。

仕組みを見直すのも手

また、イベントの仕組みを考え直して、家族に負担がないようにすることを提案してみるのも良いと思います。他のママたちも同じような状況で家族から怒られているとしたら、そのうちボランティアをする人がいなくなってしまうかもしれませんよね。年に2回の大きなイベントのやり方を見直し、ママたちが動きやすい組織に変えていくこともあなたの役割のひとつです。

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今のやり方では行き詰まってしまうかも。そうなる前にみんなが家族の協力を得て参加できる体制に整えることが、より良い組織作りにつながると思います。

「自利利他」で家庭も円満に

ボランティアはたしかに素晴らしいこと。みんなが幸せであることが前提なので、ボランティアによって家族にしわ寄せがいってしまってはご主人に怒られても仕方ありません。

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家庭が円満にいき、自分も社会も幸せである、そのサイクルがうまくいく方法を見つけられたら、より一層の充実感があるはず。それが次のやりがいにもつながるでしょう。どんな場面でも自利利他の精神があれば円満にいくものです。人のために尽くすことが出来るママは子どもの良い教育にもなり、自慢のママです。家族みんなが応援してくれる組織を作って下さいね。応援しています。

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