子どもと離れる仕事の時間は「自分の人生」

和田明日香

Photo : Eisho Kasuga / Hair&Make : Misako Okada(kind)

この記事は『ハレタル』コンセプトマガジン創刊号(2017年1月発行)に掲載された和田明日香さんのインタビューです。【コンセプトマガジン創刊号PDF版はこちら

食育インストラクター、雑誌モデル、情報番組のパーソナリティなど多方面で活躍中の和田明日香さん。子育てと仕事の両立の秘訣、そして「はたらく」ことで見えてきた新しい「わたし」とは。

17時になったらママに戻る

私は大学在学中に結婚を決めていました。卒業後は就職したものの、入社1年目に妊娠が判明。やむなく仕事を辞めました。23歳で長女、25歳で長男、27歳で次女を出産。しばらくは育児と家事に専念していました。

専業主婦時代はモヤモヤする日々が続きました。友だちにもなかなか会えないし、夫も仕事で忙しい。外に出る機会もなく、自分が何者でもなくなっていくような感じがして。だからといってやりたいことがあるわけでもないし、何か秀でた一芸があるわけでもない。気持ちばかりが焦っていました。母親でいられることの価値や幸せを見出せるようになったのは、3人目が生まれてからかもしれません。

その後、夫が会社を辞めて独立。私も義母(平野レミさん)の仕事を手伝ううちに、料理アシスタントとしてお仕事をいただく機会が増えました。食育インストラクターの資格を取ってレシピ提案をしたり、モデルのような仕事をさせてもらうようにも。忙しくなってきたので、子ども3人を保育園に入れて「はたらくお母さんになろう」と決断しました。

和田明日香

Photo : Eisho Kasuga / Hair&Make : Misako Okada(kind)

はたらくようになって、「家族を大事にしなきゃ」という気持ちが芽生えるようになりました。ずっと家にいると「私は家族のためにこんなにやってるのに」とイライラしたりするけれど、一度外に出て家に帰ると「私が戻るチームはここだ!」と新鮮な気持ちになれて。それに気づくことができたのも、仕事を始めたおかげだと思います。

はたらけば子どもと過ごす時間が少なくなるのは当然。だから私は仕事をするうえでのルールを決めています。それは「17時になったら何が何でも保育園に迎えに行くこと。そして夜ごはんは絶対に作って食べさせて、一緒にお風呂に入って寝ること」。どんなに忙しいときでも、その時間だけはママに戻ります。

家族と自分以外の人に何ができるか考えるように

昨年10月からは情報番組『白熱ライブ ビビット』で毎週水曜日にコメンテーターを務めています。以前はニュースを全然見ていなかったけれど、今は移動時間にニュースをチェック。実父はライターという職業柄か物知りなので、私はわからないことがあると電話して「TPPについて5分以内で説明してください」とお願いしてます(笑)。そのときは主婦の代表として「みんながわからないことって何だろう」ということを意識しながら教えてもらっています。

和田明日香

Photo : Eisho Kasuga / Hair&Make : Misako Okada(kind)

この仕事を通して、世の中に対する意識が変わりました。いろいろな社会問題を知って「自分に何ができるかな」と考えたり、身近な人以外の人に対して興味がわいたり。今まで「自分と家族さえよければ」と思って生きてきた私にとって、それは大きな変化。外に目を向けてみるということに興味を持てている自分、それが一番の大きな成長だと思っています。

オンからオフへの切り替えがこれからの課題!

普段は保育園に送るまでは100%お母さんだけど、一人になって自転車をこいだ瞬間から仕事のスイッチがオン。仕事モードに切り替えます。そして、あっという間にお迎えの時間。「もう17時か!」って(笑)。でも「仕事は17時まで」のルールは自分が決めたこと。それに子どもと離れている間は自分の時間、自分の人生。そう感じながら仕事ができているので、今は十分かなと思っています。

とはいえ、帰宅しても仕事のことが気になって……オンからオフに切り替えるのがむずかしい! それが新しい課題です。

和田明日香さんと、有機エキストラバージンココナッツオイルなどの輸入・卸を手掛ける株式会社ブラウンシュガーファースト代表取締役荻野みどりさん。母であり、はたらく女性であるお二人の対談を全3回にわたりお届けします。
第1回 子どもに伝えられるような仕事観を持ちたい
第2回 はたらいているからこそ濃密な“家族時間”
第3回 10年後の「わたし」を考える――母でも妻でもない自分って?
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