仕事復帰の邪魔をする夫と義母に腹が立つ


僧侶であり3人のお子さんを育てるお母さんでもある酒井菜法さん。一緒に悩みながら、人生を豊かに歩むヒントを探していきたいと、読者のみなさんからのお悩み相談を受け付けています。今回寄せられたご相談はこちらのお母さんからでした。

お悩み相談

食品メーカー勤務の新米ママです。昨年末、第一子となる女児を出産し、今月末から復職する予定です。新卒で入社した当初は志望していなかった営業職ですが、やっていくうちに大変さもまた仕事の醍醐味だと思えるようになりました。
復職後のことを夫に相談してみたところ「子育てと仕事を両立できるの? もともとやりたくない仕事だったんだからやめてもいいんじゃない」と一言。さらに、「君がどれだけ○○(私が担当する商品の名前)を売っても社会は変わらない」と言われました。先日は遊びに来た義母が寝ている娘の頭をなでながら「赤ちゃんのうちから他人に預けられるなんて、本当にかわいそうにねえ」と話しかけていました。私に直接言ってくれたらいいのに。専業主婦の道しか選べなかった義母は、私の生き方が受け入れられないのでしょうか。夫や義母の言動に腹が立って仕方ありません。
(R・Uさん 33歳 / 0歳の女の子の母 メーカー勤務)

腹立たしい気持ち、よくわかります。否定されるのは辛いですよね。

でも、どこのご主人も第一声はこんなものかもしれません。そして、どこのお姑さんも同じような反応ではないでしょうか。逆にご主人から「君のやりたいことは何でもやりな! 子どもも預けちゃいなよ!!」と言われ、姑から「いいわね、どんどんはたらきなさい!」なんて言われたらプレッシャーかもしれませんね。

Photo by MARIA

第一声は家族として正直な反応。それはあなたがはたらくことを否定しているわけではなく、愛情があるからこそ心配だからこその言葉だと思います。

自分の心の中の不安に気づく

「良薬は口に苦し」という言葉があります。よく効く薬が苦いように、自分のためになるようなよい忠告は素直に聞きづらいという例えです。

夫や姑の言葉に腹立ってしまうのは本人にも多少、仕事復帰への不安や後ろめたさがあるからかも。「ちゃんと仕事復帰できるかな」「子育てと両立できるかな」「本当はもっと子どものそばにいたいけど」……。たくさんの迷いがある中で悶々としているから、「せめていちばんそばにいる家族には理解してほしいし応援してほしい」と思ったのでしょう。

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あなただけでなく、誰でも抱える当然の不安です。だから、家族にはただ励ましてほしいだけなのに……。そんな自分の心の中の不安を相手に言われたことでカチンときたのだと思います。

「ありがとう」の思いを持つ

でも、そういう厳しい言葉を言ってくれるのは家族しかいません。

耳には痛いかもしれませんが、そんな家族の心配に対してはっきりと言い返せるほどの強い意志がないのもまた事実ですよね。仕事に復帰することの意義やどういう思いで仕事と子育てに向き合うつもりか、そうしたことをまずは夫婦で話し合うことが大切です。

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ここで話し合うことをせず、腹立ちながらもなあなあに過ごしていくと、大事なことは何も言えない、つねに我慢ばかりの夫婦になってしまうかも。頭ごなしに「わかってよ」ではなく、「私も不安なの」と素直に伝えて。それがお互いに思いを伝え合える夫婦になるための第一歩です。

ときにはお姑さんにも甘えて

お姑さんは自分の息子が幸せであればいいんです(笑)。姑は自分の息子に負担がかかるのではないか、孫がかわいそうな思いをするのではないか、といったことがいちばん心配なはず。だから夫との理解が深まれば、姑との関係性も変わってくるはずです。

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お姑さんには「心配かけてすみません」と言葉をかけて。「模索しているので見守ってほしい」「迷惑をかけるかもしれないけれど、たまに手伝ってほしい」……。そんなふうに、「頼らせてください」という姿勢で接すれば、少しずつ距離が近づくと思います。

お姑さんだって専業主婦だからこそわかること、心配なことがあるはずです。その言葉に素直に耳を傾けることができれば、お姑さんも力を貸そうと思うし、いい知恵を授けたいと思ってくれるでしょう。ほどよい距離感を保ちながら甘えていくことも、家庭円満の秘訣。そうしたことを繰り返しながら、少しずつ本当の家族になっていくのです。

大丈夫。穏やかに話し合えば、よい方向に行くと思いますよ。

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