“ほどほど収入”を自己投資にまわすための家計管理

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子どもが小さければ、仕事よりも今は子育てを優先したいという人は多いだろう。フルタイムで仕事をする時間がとれなければ、収入は限られてしまう。でももし少しでもはたらいているなら、手にしたおカネはぜひ自己投資に回してほしい。自分のために使えば、将来大きな見返りが期待できる。

早く大きくなってほしい…

以前は、子どもが生まれてもバリバリはたらきたいと思っていた。でも実際に子どもを持った私は、仕事はほどほどにして子育てを中心に暮らすことを選んだ。フルタイムではたらいていた頃に比べて収入は少ないが、得るものもたくさんある。

独身時代はアパレルメーカーで人事や総務の仕事をしていた。27歳で結婚した後に退職し、その後、家計管理にも生かせそうだとファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取った。

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FPとして活動するには、実務経験が必要とされている。無事に資格試験に合格し、さあこれから実務経験を積もうというときに妊娠がわかった。子どもが生まれるまでは派遣登録をして金融機関や税務署で半年弱はたらき、出産後は育児に集中。子どもが1歳半のとき保育園が見つかり、保険会社に勤め始めた。

その後、2人目の妊娠と夫の転職で京都に転居することになった。京都は初めてだったが、子ども向けのマネー教育ワークショップを開催する「キッズ・マネー・ステーション」の認定講師になったこともあり、徐々にFPの仕事が入るようになってワクワクした。

このとき子どもたちは4歳と1歳。まだまだ手がかかるのに保育園の定員がいっぱいで入園がかなわず、思うようにはたらくことができない。せっかくFPとして動き出したのだからもっと仕事がしたい、早く大きくなってほしい――。そんな考えが何度も頭をよぎった。

稼いだおカネだから自分の投資に

親がモヤモヤを抱えていても、子どもは日々すごいスピードで成長していく。あるとき、子育て期間は長いようでいて実はとても短いのだと気がついた。

それからは、今が“準備期間”だと考えることにした。子どもたちと一緒に過ごす時間を大事にして、いつかフルタイムではたらくための準備をする時間。子育てをしながら自分も成長すればいいのだ。

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子どもたちは今、6歳と3歳になった。上の子は幼稚園に通っているから午後には帰ってくるし、下の子は家庭保育だからいつも一緒。無理なくはたらけるよう、仕事は月に2~3回。主に親子向けセミナーで、マネー教育の講師の仕事をしている。

はたらいて得た収入はほとんど自己投資に充てている。スキルアップのための講演会やセミナーに参加したり、毎年のように変わる税制の勉強に書籍を買ったりと、意外と費用がかかる。でも自分で稼いだおカネだから自分に使っても後ろめたさがない。

それに、こうした勉強の場に参加すると、同じ志を持った人とつながることができる。そのネットワークが新しい仕事につながったり、自分自身の新しい目標や道が開けたりする。自分のやりたいことを応援し手助けしてくれる人にも出会うことができ、投資した以上の大きな見返りがあると実感している。

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不安なら家計の見直しを

ハレタル読者の皆さんのなかにも、小さな子どもを抱えながらはたらいている、もしくははたらきたい人がいるだろう。子育てとの両立で収入が限られるなら、自分で稼いだおカネは自分のために使うことをお勧めしたい。新しいスキルを身に付けたり資格を取ったりしてもいいし、本を読んだっていい。そうして身に付けたものは、将来の選択肢を増やしてくれるはずだ。

自分の稼ぎを自己投資に使うには、家計をすべて夫の収入で賄うことが必要だ。少しでも家計に使えるおカネを増やしたいからはたらいている人も多いけれど、ポイントを絞って見直すだけでも家計はラクになる。

筆者ははたらいて得たおカネを自己投資に回すように心掛けている

お給料は毎月支払われるから、家計も1カ月単位で考える人がほとんど。でも長い期間で把握しておくことも必要だ。「無駄遣いはしていないはずなのになぜかおカネが足りなくなる」「貯金ができない」という悩みの原因の多くは「特別支出」にある。

食費や光熱費は毎月ほとんど同じだから、管理しやすい。ただ冠婚葬祭や美容院、コンタクトレンズの費用といった、時々必要になるおカネが家計を圧迫することは多い。ひと月単位で家計を見ていると、こうした特別支出は管理しづらいのだ。特別支出が一年でどれくらいかかるのかをリストアップして年間予算を立てておくと、急な出費に対応しやすくおカネも貯まりやすい。

特別支出の金額を書き出してみると、意外なほど多いと感じるはず。本当に必要なのかをよく考えて、交通の便がいい地域なら車を手放し、子どもの習い事が多いなら数を絞るといった見直しをすると、大きな節約になる。旅費など大きな金額がかかるものはボーナスを利用し、それ以外は毎月一定の額を積み立てると失敗が少ない。

子育て期間は、自分を成長させる絶好のチャンス。焦らず無理せず、最大限に生かしてほしい。

(ファイナンシャルプランナー 河合由香里)

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