必要なのは人の話を聞き流すテクニック

Photo by MARIA

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人は無責任にいろんなことを言ってくる。仕事を一生懸命していたら「どうしてそこまで仕事をするの」と言われる。かといって、家庭ばかりを優先していたら「やっぱり子育て中の人はあてにならないよね」などと陰口をたたかれたりする。

また、気分や状況によって、言うことが変わる人もいる。

私の友人の場合、結婚した時、夫は営業職だった。毎日、帰りが遅く、妻である友人が毎日、幼い子どもを抱えてイライラしていた。そんな彼女に夫は、

「君のような時短勤務じゃないんから、仕方ないだろう」
「僕には責任があるんだ」

と言って、彼女の気持ちをくんでくれなかった。

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子どもの手が離れたと同時に、彼女もそんな夫にイライラするのが嫌で本格的にはたらき出した。仕事が楽しくなってきたところで、夫が事務職に人事異動になった。毎日、定時に帰ってくる。すると夫は急変。

「そんなに、必死に働くことないだろう」
「もっと2人の時間を大切にしょうよ」

などと言い出した。

親も変わる。就職活動時には「これからは女性も活躍する時代。頑張ってね」と言ってくれていたのに、子どもが生まれて預けるようになると、「そんなに仕事ばかりしていると子どもがかわいそうじゃないの。仕事はほどほどにしたら」などと言うようになる。実際、私の母もそうだった(笑)。

反論してもムダ

そんな時にイライラして、「私だって、頑張っているんだから」「以前に言っていたことと違うじゃない」と言っても人は耳を貸してくれない。私も何度もそんなシーンに遭遇した。結局、人は自分が言いたいことだけ言う。そして、その時、その時の自分の価値観を押し付けようとする。また、いつのまにか自分もそうしているかもしれない。

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だから、大切なのは、「聞き流す」テクニック。人が言うことにいちいち腹を立てても何も生み出さない。かといって無視すると、相手がイライラするかもしれない。だから、返事は大切。「でも」「だって」を並べても何も解決しない。また、そんな話を聞くのがうっとうしくてスマホでも触り出したら、ますます相手がイライラする。

「確かにそやね」
「考えておくね」
「言われてみると気づくね」

と言葉にする。でも頭の中は別のことを考える。できれば、楽しいことを考える。「今度、どのドラマ見ようかなあ」「そういえば、あそこにできた新しい店に行ってみようかなあ」……。“スーパー二重人格”になって、聞き流す。意外とこれで収まる。

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私は、こうして聞いているふりをして聞き流して、なんとかいろんな人とバランスを取ってきた。もっとも、その場しのぎといえばそのとおりだけれど、私は、「処世術」の一つだと思っている。

「新しい考えですね」

先日、おもしろい話を聞いた。彼の上司は、次から次へと絶対にありえない的外れな提案をするらしい。でも会議で「そんなことやっても無駄ですよ」と否定すると空気が悪くなる。そこで彼は「新しい考えですね」と言う。そして、聞き流す。でも、上司はそれで「そやろ」と収まるらしい。

「無責任に物を思いつきで言う人は、意外と言ったこともすぐに忘れるから、その場をうまく切り抜けることが大切だよ。どちらにでも取れる言葉を持っていることが大切だよ」と彼が言った。

そこで思った。今度、誰かに何か言われたら、「いいところに気がついたね!」「新しい発見かも」と言ってみようかなあ。たとえば夫に「家庭と仕事とどっちのほうが大切なんだ?」と言われたら「いいところに気がついたね!」という感じ。

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