コーチングを学んでみませんか?

Photo by MARIA

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世の中には、「コーチング」の本がたくさん出ている。企業研修で「コーチング」を取り入れているところもたくさんある。そして、私もそんな研修をさせてもらっている。

また、お母さんのためのコーチング講座や子育てコーチングの本もたくさん出ている。実は私も、コーチングの技術の本を出させてもらっている(『他人を元気にすると自分も幸せになれる魔法のルール(マイナビ文庫)』)。

そもそもコーチングとは何か。なぜ、私がコーチングを学ぶことになったのか。今回はそんなお話をしたい。

余裕がなくなると

33歳くらいのときだった。企画会社を経営していた私は、元の職場である吉本興業の先輩に頼まれて、ナインティナインや雨上がり決死隊などの売り出しのお手伝いをさせてもらっていた。そんな中で彼らがブレークした。おかげで、たった2人で始めた会社の社員は10人を超えて、売り上げも億を超えた。

仕事は山ほど降ってくる。でも子どもはまだ小学生。当然のことながら、仕事一辺倒の私に世間も夫も冷たい。「なぜ、そこまで仕事をする必要があるんだ」と不機嫌になって責められる。それがうっとうしく思えて余計に仕事をして家に帰らなかった。

一方、仕事のほうでも会社に人が増えると事件も起きる。「こんなミスしました」「お客さんからのクレームです」……。そんなことが増えていった。

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私は日々追われて、消耗して、何がなんだかわからなくなっていた。そこに追い打ちをかけるように阪神・淡路大震災。売り上げまで失くした。資金繰りに走り回る日々。余裕がなかった。

部下に対しても、家族に対しても、
「なんでできないの」
「なんでわかってくれないの」
と、相手を責めてばかりいた。

そんなことをしていてもうまくいくはずがない。会社も家庭もガタガタだった。そして私は、いつも眉間にシワを寄せてカリカリしていた。

自分が幸せでないとダメ

そんなある日、雑誌で「コーチング」の特集記事を見つけた。こんなことが書いてあった。

「こうしなさい」「ああしなさい」は、TEACH。TEACHだけでは人は育たない。「どうしたいの?」と質問して、相手から答えを引き出す。自分で考えて動く人をつくるために必要な技術がコーチングである――。

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私ははっとした。それまでの自分は「TEACH」の塊だったことに気付かされた。とにかく、指示、命令しかしていない自分がいた。コーチングというものをちょっと学んでみようと思った。

こうして踏み出したコーチングの世界。そのときの私に、あるコーチが言ったこの言葉が何よりも響いた。

「コーチングに必要に技術は『相手を認めて、引き出して、応援すること』。そして、これらをするには、あなたが幸せでないとダメ。あなたに気がかりがあったり、あなたが幸せでないのに真剣に他人の幸せなんて考えられません」

ほんまや。それまでの余裕のない自分にハッとさせられた。私、幸せになりたい。そう思った。そして、真剣に学んだ。

ベクトルが自分に向く

どのような言葉をかけるといいのか。どのように人を認めればいいのか。どのように人を応援すればいいのか。学んで実践しているうちに、少しずつ家族も会社もうまくいくようになった。きちんと向かい合って、コミュニケーションを取れるようになった。

いつも他人のせいにばかりしていた自分から、少しずつ自分自身にベクトルを向けられるようにもなった。

「わたしは、何をしたいのだろう」
「どんな人生を送りたいのだろう」
「どうやったら幸せになれるのだろう」

いろいろ考える自分になった。すると、今まで見えなかったものが見えるようになった。「この人、こんな考えをするんだ」「この人、こんな良いところがあるんだ」。自然と、感謝の気持ちも生まれた。

気づいたら、そんな私に「コーチングの研修をしてください」「コーチングについて詳しく教えてください」という依頼が来るようになった。そして、40歳のときに企画会社を後輩に譲って、今の研修会社を立ち上げた。現在は、全国で研修や講演をさせてもらっている。

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今ではコーチングを学んでいる人も珍しくないし、本もセミナーもいっぱいある。気合と根性だけでなく、ロジックでマネジメントやモチベーションアップを学べたことは、自分にとって財産だと感じている。

だから私はお母さんたちに「ちょっとだけ、コーチングを学んでも損はないよ」と伝えている。

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