ハレタル―「明日晴れたる」に込めた思い

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このウェブサイトの『ハレタル』という名前は、クラウドソーシングを使った一般公募で決めたもの。

クラウドソーシングは最近、ライフステージによる生活の変化が多い女性の新しいはたらき方としても注目を集めていたので、こうした機会を積極的に活用しようと前から考えていた。

今回のネーミングコンペは、2016年5月26日からクラウドソーシングサービス「ランサーズ」で始まった。

本当に誰かが応募してくれるのかなあと、半ば不安な気持ちで「コンペ開始」ボタンをクリックしたものの、その約10分後にはその不安が吹き飛んでしまった。

1000件を超える応募が

提案はほとんど絶え間なく寄せられ、一晩寝て起きるだけでリストは50件くらい増えている。

提案があるごとにメールでお知らせがくるものだから、私のメールボックスは毎日「提案がありました」というタイトルのメールでいっぱいになった。

そんな10日間を経て、最終的に1112件もの提案が集まった。

「ハレタル」はその1112件の中にあった。確かコンペ期間の終盤、880番台あたりで寄せられた提案だったと思う。

提案文にはこう書いてあった。

「日本語的な言葉でしっくり感も交えながら、『明日晴れたる』をカタカナにして覚えやすいキーワードにしました。未来への希望をいつでも持ち続けてほしいという願いを込めています」

明日晴れたる――。

メッセージにピッタリだった

私たちがこの媒体を通して読者のみなさんに提案したいのは、「もっと外を見てみませんか」ということ。

いつもより少し視線を上げて、外に目を向けてみると、そこには新しい世界が広がっているはず。明るい日差しが降り注ぐ明るい未来が広がっているはず。

「明日晴れたる」という言葉は、まさにそのイメージを言語化してくれていると感じて、私は一切の迷いもなく候補の一つに加えた。

コンペ終了後、チームメンバーがそれぞれ3~5の候補を持ち寄り、会議を開いた。30ほどに絞られた候補を順に挙げながら、メンバーが意見を言い合う。

「ハレタル」のところでは、「こんなのあった?」「すごくいいね」と自然な流れで意見が一致。時間にして2~3分もかからなかったと思う。文字どおりの「満場一致」だった。

提案者はどんな女性?

ネーミング決定後、「ハレタル」を提案してくれた方にお目にかかる機会を「ランサーズ」がセッティングしてくれた。

提案者の笠原千華さんは、30代後半の女性。昨年末まで、外資系化粧品のブランドマネジャーとしてはたらいていた。

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ブランドマネジャーに求められるのは、商品を通していかにストーリーを伝えるかということ。

年間数多くの商品が発売される中で、それぞれの魅力をターゲットにかみ砕いてわかりやすく伝えるという仕事だったという。

なるほど、今回のネーミングもそういう点で共通したところがあったのかもしれない。

「媒体の冠となるものなので、メッセージ性を伴って人に影響を与えることもあるでしょうし、名前だけが独り歩きする可能性もあるはずです。

受け取る読者がどう感じるかということを考えながら、発信者の思いもきちんと込めることが大事だと思いました」(笠原さん)

私自身を大切に生きたい

笠原さんは、これまで会社員としてがむしゃらにはたらき続けてきたものの、昨年、体調を崩してしまう。

そのときに考えたのは、「これからはもっと私自身のことを大事にしたい」ということだったという。

「いまリセットしなければ取り返しのつかないことになるかもしれない」と昨年末に思い切って会社を辞める決断をした。

ところが、いざ退職してみると、時間の流れやスピード感が急に変わったことで、大きな不安におそわれる。

「このままでいいのかな」
「もっと社会に貢献しないといけないのでは」
「私っていったい何だろう」

コンペ概要に記載されていた媒体メッセージは、このとき笠原さんが抱いていた気持ちに大きく響いたのだという。

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漠然とした不安に後ろ向きな気持ちになることがあっても、めげないで、挑戦してほしい。明るい未来をみつけてほしい――。そんな思いを込めたという。

いま笠原さんは、これまでの経験を生かし、フリーランスとして美容関連のライティングやコンサルティングをしながらはたらいている。

「ライターになろう」と思い立ったときにまず利用したのがクラウドソーシングだった。そんな中でたまたま見つけたのが今回のコンペだ。

ロゴも募集

『ハレタル』という媒体名が決定した後、引き続き「ランサーズ」にてロゴを募集することにした。

ランサーズの「仕事依頼」ページでは、報酬金額を入力すると提案数の予測が出てくるのだけど、今回の報酬を入れると「119件」と出ていた。

ネーミングの1112件を経験した後だったので、その数字を見たときは正直なところ「なんだ、そんなものか」と思ったのだけど、10日間のコンペ期間中に寄せられた提案は119件どころか、大きく上回る216件にも上った。

ロゴの選定も満場一致。ほぼ全員のチームメンバーが選んだ候補が同じだったのだ。

凜としていてすがすがしいイメージ。かたわらに飛ぶ鳥は「さわやかに風を切って滑空するツバメ」と説明があった。私たちが目指している世界観にぴったりだと思った。

「新しい自分」に共感

提案者の古賀彩乃さんは、愛知県に住む30代後半のアーティスト。決定後にこんなメッセージを寄せてくれた。

「『新しい自分』を求めている、『新しい自分』が始まる、というメッセージに強く共感しました。自分の得意な事や分野、自分の培ってきたものをどうにか活かすことはできないか。このまま何者にもなれず終わるのか。

『私はわたし!』と言いたい。そんな思いを悶々と抱えている自分に一筋の光が見える。そんな予感を発信するメディアは、私自身にも力強いメッセージを与えてくれるのでは、という期待が持てました」

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古賀さんには、その後ウェブサイト内に使われている数々のアイコンも作っていただいた。

たとえば、グローバルナビの部分についている「わたし」や「いいもの」などのイラストも古賀さんによるものだ。

みなさんの期待を感じた

ネーミングコンペに寄せられた1112件の中には、読者としてこの媒体に共感を寄せるメッセージも多数寄せられた。

提案文一つひとつを読んでいると、こちらが伝えたいメッセージが伝わっていることに感謝しながらも、これからそれをしっかりとコンテンツに載せて届けなければいけないというプレッシャーも感じた。

またロゴコンペでは、提案数こそ216件だったが、概要が書かれたページの閲覧数はなんと5000を超えていた。

そんなにも多くの人が「ハレタル」の概要を読んでくれていたなんて、と信じられない思いでいっぱいだった。

この二つのコンペを通じて、たくさんの人の期待を肌で感じた私たちは、これから『ハレタル』をしっかり育てていかなければならないという使命をあらためて感じ、決意を新たにした。

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