7/1「親も子も『個』として輝く、“北欧流子育て”とは」開催レポート

Photo by Akiko Inoue

2017年7月1日(土)、『ハレタル』では、サポーター限定イベント「親も子も『個』として輝く、“北欧流子育て”とは」を開催しました。ゲストは東京農工大学特任准教授の坂根シルックさんと明治大学教授の鈴木賢志さん。“北欧流子育て”を経験されたお二人のお話をトークセッション形式でうかがった後、グループワークで、「『個』として輝く5か条」を考えました。

坂根シルックさん(左)Photo by Akiko Inoue

坂根さんはフィンランド・ヘルシンキに生まれ、3歳から13歳までを日本で過ごされました。フィンランドに帰国後、1985年に再来日。在日フィンランド企業やフィンランド政府機関に勤務しながら、2人の子どもを育てました。2012年からは東京農工大学で勤務する傍ら、はたらき方や子育てをテーマに講演を行っています。

鈴木賢志さん Photo by Akiko Inoue

鈴木さんは日本と北欧諸国を中心に、先進諸国の社会システムと人々の社会心理を研究されています。1997年から10年間、スウェーデン・ストックホルム商科大学欧州日本研究所に勤務。スウェーデンでは育児休業も経験されました。

生き方の選択肢を広げる

Photo by Akiko Inoue

坂根さんによれば、フィンランドでは共働きが当たり前で、坂根さんの祖母も母もフルタイムではたらいていたのだそう。「85年に再来日したときには、日本の女性は結婚を機に”寿退社”する人が多くて驚きました。この30年で日本は、女性がはたらきやすい環境に変化してきたと思います」(坂根さん)。

坂根さんのお話を受けて、スウェーデンでの子育て経験がある鈴木さんからは、生き方の選択肢についてのお話がありました。スウェーデンでは男性も育児休業を取るのが一般的。子どもができてからは、上司から「いつ(育児休業を)取るんだ?」とせかされたほどで、平日の日中でもベビーカーを押しながら歩く男性がたくさんいます。

「はたらきたい女性がはたらけるようになってきたのはとてもいいことだと思います。その一方で、男性が子育てと家事に専念したり、総合職ではなく一般職を選んだりというケースはとても少ない。はたらき方を含めた、生き方の選択肢がもっと広がるとよいのにと思います」(鈴木さん)。

お父さん・お母さんがワークショップに参加する間、子どもたちは別室で楽しく遊びました Photo by Akiko Inoue

子どもを「個」として尊重

北欧では、子どもであっても一人の人間として尊重する文化があるのだそうです。

Photo by Akiko Inoue

「日本では『カテゴリ』の意識がすごく強いと思うのです。女・母・妻……そうしたカテゴリに縛られて苦しんでいる女性たちがたくさんいる」とシルックさん。鈴木さんによれば、北欧では小学校の校則も自分たちで決めるのだとか。「新しい遊具の使い方を子どもたちが自ら決める。強制されていないから守るんです」(鈴木さん)。夫婦でうなずき合いながら、熱心にメモを取りながら聞く参加者の姿がたくさん見られました。

トークセッションの後は、坂根さん、鈴木さん、ハレタル編集長・堀越を交えて、グループごとに「親も子も個として輝くための5か条」を考えました。「夫婦でも親子でもしっかり『会話する』ことが大切」「子どもを個の存在として認める」「自分がどうなりたいのかつねに考える」……。参加された皆さんからは、明日につながるさまざまな意見がたくさん出ました。

5か条を摸造紙に書いて、グループごとに発表しました  Photo by Akiko Inoue

参加された皆さんには、ファミリースナップと北欧雑貨のプレゼントも。「夫婦で考える時間を持ててよかった」「未来のことを考える時間を持てて前向きな気持ちになれた」とうれしいお声をたくさんいただきました。親も子も「個」としてしなやかに生きていくために、大切にしたい家族とのかかわり方を考える有意義な時間になったようです。

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