主婦の気づきで八百屋さんの魅力を高める仕事

『ハレタル』では、子育て中の女性がはたらきやすい会社、子育て中の女性こそが活躍できる仕事のベストプラクティスをよりすぐって取材しています。その会社で人材の募集をしている場合、求人情報を掲載していますが、これは求人広告ではなく編集部による取材記事です。

狭くておしゃれな店内に、味はいいが形は“B級” “C級”の野菜が並ぶ「旬八青果店」。東京・目黒や品川を中心に8店舗を展開しており、地元の人から熱烈に支持されている。

お客さんがひっきりなしに来る理由は、商品力はもちろん接客にもあった。スタッフとしてはたらくお母さんたちの“主婦感覚”が大いに生かされている。

主婦ならではの気づき

旬八のスタッフは8割が女性で、平均年齢は30代。必ずしも野菜の専門家というわけではなく、近くに住む主婦のスタッフもいる。

お客さんとのコミュニケーションには、野菜の取り扱い方やおいしく食べるための工夫といった知識が必要。「毎日料理を作っている主婦は、お客さんと同じ目線で話せるという強みがあります」と販売事業部マネージャー・浅岡絵里香さん。「商品の並べ方一つとっても違います。たとえば、売り場にベビーカーが入るスペースを確保するといった感覚はお母さんならではです」(浅岡さん)。

主婦の活躍に支えられている

主婦の活躍に支えられている

スタッフがお客さんとどうコミュニケーションするかによって、日々の売り上げが変わってくる。お客さんが大きな葉っぱつきのニンジンを手に取っていたらスタッフが即座に「葉っぱは天ぷらやおひたしにするとおいしいですよ」と声をかける。「この間買ったカブがすごくおいしかった」「この値段ならもう少しミニトマトの量がほしい」といったお客さんの率直な意見は仕入れ担当にも伝えるし、値決めにも反映する。

商品の価格を決めているのは現場のスタッフ。生産者や市場から商品が届くと、状態や味を見ながら、スタッフが経験を元に値付けしていくのだ。「原価率の出し方など、基本的な計算方法は伝えていますが、あとはスタッフが、全体のバランスやお客様のニーズをみながら価格を決めます」(浅岡さん)。

たとえば同じ目黒区でも、地域によって大根が「値ごろ」と考える価格は微妙に違う。だからこそ、いつもスーパーに通って野菜の価格を把握している“主婦感覚”が重要なのだ。

POP作りにも個性

旬八青果店ではたらくスタッフ43人のうち7人が、子どもをもつお母さん。1日当たりの勤務時間が4時間ほどの人もいる。もともと旬八のファンだったという人もいれば、ママ友や家族、テレビで旬八の存在を知ったという人もいる。

スタッフの仕事は野菜を並べることだけではない。POP作りにはその人の個性が生かされる。いちごは「とちおとめ」のようにただ名前を記すだけではなく、「ミルクをつけなくても甘くておいしい」とコメントし、ミカンだって「果肉がぎっしり詰まった濃厚で上品な」と味のイメージが湧くような説明をする。POPを見たお客さんとの会話が弾むことも多い。

POPから話が弾むことも多い

POPから話が弾むことも多い

五反田店で店舗スタッフとしてはたらく及川美紀さん(42歳)は6歳と8歳の子どもをもつお母さん。勤務時間は朝10時から14時まで。「週3日、1日当たり4時間という勤務だと、無理なくできる範囲で精いっぱいはたらくことができます」(及川さん)。

「生活に直結している野菜の知識がどんどん増えることもやりがいの一つです」と及川さん。及川さんは旬八ではたらき始めたことをきっかけに野菜について学び、農薬や野菜の種類、育ち方、食べ方などについてとても詳しくなったそうだ。

経営力が身につく講座

旬八ではアルバイトであっても店長になれる。店全体の経営を任される仕事は、小さな子どもを抱えるお母さんスタッフにとって、大きな魅力だ。8店舗のうち4人が「アルバイト店長」。及川さんもいつか店長になることを目指している。

スタッフ教育も充実している。2015年10月には、青果業界の流通から接客、売り上げの上げ方まで学ぶことができる講座「旬八大学」を開校。全6回×2時間の基礎講座は普通4万円だがスタッフなら無料で受講することができる。

スタッフなら無料で受講できる

スタッフなら無料で受講できる

旬八大学は青果業界の流通の仕組みから、バイヤーがどうやって「規格外」の野菜を買い付けているのか、決算書の読み方や接客スキルまで、一通り教えてもらえる魅力的な内容だ。及川さんも「野菜の流通の仕組みやニーズに合った売り方について学ぶことで、より自信をもってお客さんに野菜を売ることができるようになった」と話す。

今後旬八では専門性の高い知識を持ったスタッフを育てていきたいという。

たとえば「トマトのプロフェッショナル」。商品の中でも売り上げに占める割合が高いトマトは、大玉からミニトマト、フルーツトマトまで種類が多彩だ。トマトについて一通りお客さんに話せるスタッフが店に一人いれば、トマトの売り上げは確実に変わりそうだ。

トマトは奥が深い

トマトは奥が深い野菜の一つ

17年、旬八は城南エリアに新たに7店舗をオープンする予定。天王洲アイルに総菜・弁当のキッチン兼総菜店「旬八キッチン」のオープンも控えている。野菜や果物だけでなく、総菜やお弁当にも力を入れていくつもり。

仕事効率を高めるためにITの活用を進めることで、子どもを持つお母さんなど、「長時間ははたらけなくても食が好きでやりがいのある仕事を」と考える人たちが長くはたらける環境をこれまで以上に整えていきたいという。

◆旬八青果店、旬八キッチンでは店舗と総菜製造のスタッフを募集しています。

・基本勤務時間:週2日、1日4時間~
・雇用形態:アルバイト
・給与:能力給につきお問い合わせください
・勤務地:城南エリア内
・勤務時間:要相談
・問い合わせ先: info@agrigate.co.jp

※掲載内容は取材時点のものであり実際とは内容が異なる場合があります。

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