一緒にはたらく同僚とよくわかりあえる会社

Photo by MARIA

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『ハレタル』では、子育て中の女性がはたらきやすい会社、子育て中の女性こそが活躍できる仕事のベストプラクティスをよりすぐって取材しています。その会社で人材の募集をしている場合、求人情報を掲載していますが、これは求人広告ではなく編集部による取材記事です。

セントワークスは、全国におよそ480カ所の介護事業所を展開するセントケア・グループの一つ。グループの管理部門として請求回収・人事・総務業務を行ったり、介護経営のサポートシステム、訪問看護アセスメントシステムの販売、人材派遣・紹介なども手掛けている。

約140人いるスタッフのうち、約6割が女性。ITソリューション部お客様担当に勤務する真下治子さん(39)は、顧客に対して請求ソフトの使い方をサポートするという仕事を担当している。

真下さんがセントワークスに入社したのは2013年。それまではテレビ局に勤めていた。取材に飛び回り、番組を作って発信する仕事には大きなやりがいを感じていた。でも、編集作業などで仕事が深夜に及ぶことも珍しくない職場。結婚し「生活を守ることを第一に考えようとなると、続けることはできませんでした」(真下さん)。

大きなキャリアチェンジを決断した真下さんだったが、今の職場やはたらき方には満足している。

ソフトを利用している介護事業者は毎月10日までに介護報酬の請求を行わないといけないので、サポート業務も月初めに集中し忙しくなることもある。が、それ以外は定時に帰宅。自宅でゆっくり過ごす時間ができるなんて、前職時代には考えたこともなかった。

真下さんだけではない。月初以外は定時に帰る社員のほうが多い。

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顧客サポートの仕事にも、大きなやりがいを感じるようになった。「困っているお客様の問題を解決できると、それがダイレクトに伝わるので達成感があります。使いやすいシステムにするために、お客様の声を会社に伝えるという使命感もあります」。

やがて子どもを持つことになったとしても、子育てと仕事の両立に「いっさい心配はしていません」と真下さん。不安をほとんど感じていないのは、身近な同僚の様子がよくわかっているからなのだという。

同僚のことがよくわかる

セントワークスには、「朝夜メール」というルールがある。社員は毎朝、今日1日のスケジュールをチーム全員に送信。夕方の業務終了時にも、当日の実施業務とコメントをチーム全員に送信する。

これは、一人ひとりが時間管理の意識を持つこと、またリーダーにとっては部下のマネジメント、チーム全体の業務分析に活用できることが目的だが、実はそれ以上に大きな目的がある。チーム内のコミュニケーションを円滑にすることだ。

そのキモとなっているのが夜メールの「コメント欄」。ここに一人ひとりがちょっとした近況を書く。

たとえば、子育て中の社員が「子どもの小学校でインフルエンザがはやっています」と書く。そのコメントでチームメンバーは、その本人が子どもがインフルエンザにかからないか心配をしているという状況を知る。だから、いざ子どもがインフルエンザにかかって欠勤せざるをえなくなったときでも、チームメンバーの理解が得られやすい。

3人の子どもを持つ男性社員が、「下2人が同時に熱を出しました」と書けば、子どものいない社員にもたいへんな状況が伝わる。

また、ある子育て中の女性社員が子どもの体調不良で早退したある日、その社員がコメント欄に「急に帰ることになって申し訳ない」と書いたことがある。すると、普段は口数の少ない独身の男性社員がそれを読んで「そんなこと全然気にしないでください!」と返信をしたという。毎日のことだからこそ、お互いの本音や心遣いを知ることができる。

問い合わせに対応する真下さん

問い合わせに対応する真下さん

真下さんがある日「伊達巻を作ろうと頑張ってみたけれど、うまく巻けなかった」と書いたら、同僚の女性社員からいろいろとアドバイスをもらったこともあった。仕事以外の話を通じて、お互いがよりわかり合えるようになるという面もある。

プライベートの目標も

もう一つ、社員のはたらきやすさを確保するためのユニークなルールが「WLB(ワーク・ライフ・バランス)目標」の設定だ。

年1回、社員は3つの目標を立てる。そのときに必ず1つはプライベートの目標にしなければならない。

ある社員は「少なくとも年4回は好きなアーティストのライブに行く」という目標を立てた。また別の社員は「今年こそ屋久島に旅行に行きたい」という目標にした。「妹の海外ウェディングに出席するために1週間連続有給休暇を取る」という目標を立てた社員もいる。

目標を明言したら、みんなで達成を応援するのが決まりだ。「ライブに行きたい」と目標を立てた社員は、同僚が応援してくれた結果、その年は毎月ライブに行くことができた。「妹の海外ウェディングに出席したい」と目標を立てた社員も、同僚と協力しながら何カ月も前から仕事を調整し、達成できたという。

かつては残業が当たり前

いまでこそワーク・ライフ・バランスを重視できるはたらきやすい職場となったセントワークスだが、かつては残業なんて当たり前という社風だった時期がある。

システム担当者であれば、保育園のお迎えにいったん帰宅し、再び夜に出社してはたらくということもざらにあった。「この仕事はそういうもの」とあきらめ、改善しようという発想さえなかったという。

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そんな会社が変わるきっかけとなったのは、看護師の人材派遣業に取り組む中で、求職者と派遣先のミスマッチという壁にぶち当たったことだ。

派遣先で募集しているのはほとんどがフルタイムの看護師。ところが、看護師の資格を持つ子育て中の女性は、時短勤務やパートタイムを希望している。そのため、はたらきたいという強い意欲があってもなかなか仕事が見つからないという求職者が続出した。

そんな現実を目の当たりにすると、女性がもっとはたらきやすい社会を作っていかなければならないという課題が他人事ではなくなった。まずは自社からと、2012年4月に社内のワーク・ライフ・バランスを徹底する方針を打ち出した。

「トップが本気でないと推進できないと考え、社長自らワーク・ライフ・バランスについての資格を取得。その重要性を各部署の責任者に伝え、全社で取り組むと宣言することから始めました」(人事サービス部ワークライフバランスコンサルティング担当の一之瀬幸夫さん)。

業績も上がった

前述の朝夜メール、WLB(ワーク・ライフ・バランス)目標の設定のほかにも、WLB目標達成に向けて各部署で話し合う「カエル会議」。毎月第3水曜日はノー残業と定め、この日に残業する人は“恥ずかしいマント”をつけなければいけないというユニークな取り組みも行っている。

こうした一つひとつの施策が奏功し、取り組みを始めてから8カ月後には、社員の残業時間ほぼ半分に減り、対して2012年度の売り上げは14.4%増の10億1500万円に。経常利益に至っては155%も上昇したという。

それから4年。「マンネリ化しないよう、新たな施策も取り入れていく方針です」と一之瀬さん。まだまだ手綱は緩まない。

◆セントワークスのシステムサポート業務
・仕事内容:介護経営システムのサポート業務
-ヘルプデスク(システム操作方法案内)
-システム設定(データ入力作業)
・雇用形態:契約社員
・給与:時給1000~1500円
・勤務地:東京都中央区八丁堀2-9-1 RBM東八重洲ビル7階
・勤務時間:9:00~18:00
・問い合わせ先:セントワークス ITソリューション部採用担当 03-5542-8094

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