すてきなエプロンを世に広める仕事

『ハレタル』では、子育て中の女性がはたらきやすい会社、子育て中の女性こそが活躍できる仕事のベストプラクティスをよりすぐって取材しています。その会社で人材の募集をしている場合、求人情報を掲載していますが、これは求人広告ではなく編集部による取材記事です。

胸元がキレイに見えるカシュクールデザインで、色はパステルカラーやモノトーン。ウエストで大きめのリボンをキュッと締め、スカート部分はふわりと広がる――。

エプロンブランド「エレグランス」にそろうのは、身に付けるだけで華やかな気分になれそうなエプロンだ。

丁寧な作りにこだわり

東京・南青山にオフィスを構えるエレグランスは、2009年、普通の主婦だった加藤なぎささんが立ち上げた。

おしゃれなデザインと、日本製の丁寧な作りで発売当初から売り切れが続くほどの人気に。14年に伊勢丹新宿店でポップアップ店舗としてお目見えすると、2週間で250万円を売り上げた。ポップアップ店舗の平均売り上げの5倍にもなる金額で、翌年には伊勢丹新宿店での常設が決まった。

国内で裁断している

美しいシルエットにはこだわっている

人気の秘密はデザインのよさと丈夫さにある。エプロンをつけた時に美しいシルエットになるよう、オートクチュールでも使われる立体裁断を取り入れ、国内の工場で縫製。丁寧な作りにこだわっているので、洗濯しても傷みにくく美しさが長持ちする。

現在では業務用や男性用のエプロンも展開し、オーダーメイドにも対応。自社サイトでの通信販売を中心に売り上げを伸ばしている。

気分を上げたい

加藤さんがエレグランスを立ち上げたきっかけは、日常のふとした疑問からだった。

「家事をするときは気分を上げるためにお気に入りのエプロンを身に付けたいけれど、かわいいエプロンはみんな海外製。日本製のかわいいエプロンはどうしてないんだろうと思ったんです」(加藤さん)

当時アパレル業界にいた妹に話すと、いいアイデアだと言う。なぎささんは専業主婦で、アパレルの経験はまったくなかったが、かわいいエプロンを作って売ることを決意。デザインを考えて何度も試作を繰り返した。

何度も試作を繰り返した

何度も試作を繰り返した

大量生産を見据えて中国での縫製も考えていたが、試作を発注したところデザインが流出、縫製の甘さも見られ、国内の工場での縫製にこだわることにした。そのような苦労をいくつも乗り越え、5カ月後、商品化にたどり着いた。

通販サイトを立ち上げ、販売をスタートすると、クチコミでみるみる話題に。自社サイトだけでの販売だったが、商品が入荷するとすぐに売り切れるという状態が続いた。

商品の発売と同じ時期に加藤さんは第一子の出産という大仕事も抱えていた。母と妹のサポートを受けながら、授乳の傍ら発送作業に追われていたという。

スタッフ同士で助け合う

現在、エレグランスで働くスタッフは4人。全員が結婚していて、そのうち3人には子どもがいる人もいる。それぞれの働ける時間を話し合い、うまくローテーションを組んでいる。

スタッフには子育て中のお母さんも

スタッフには子育て中のお母さんも多い

スタッフの仕事は販売サイトからの注文への対応や、ブランドの公式ブログの更新など販促補助といった事務仕事が中心。部署をきっちりと分けずすべての作業に全員で取り組んでいるので、お互いに助け合える。シフトは出勤したい日数を月ごとに話し合い、ローテーションを組む。子どもの習い事や学校行事があっても融通が利く。

やりがいも大きなポイント。普段は通信販売が中心だが、展示販売会などではお客さんと直接顔を合わせられる。「エレグランスのエプロンをつけると晴れやかな気持ちで家事ができる」というお客さんの声は仕事の励みになる。

「わたし」でいられる時間

エレグランスのスタッフはどの人もいきいきと働いている。家事や育児の合間を縫ってはたらく時間は、彼女たちが「わたし」でいられる時間でもあるのだ。子育て中の女性たちにそんな時間を提供することは、加藤さんが立ち上げ当初から抱いていた思いでもある。

大手電機メーカーの広報としてバリバリはたらいていた加藤さん。結婚当初は「家に入ろう」と自ら望んで専業主婦を選んだが、数カ月すると物足りなさを感じるようになった。

わたし

胸元がきれいに見えるデザイン

専業主婦になって迎えた、夫の誕生日。「旦那さんの誕生日プレゼントを選ぶのに、おカネの出どころは旦那さん。なんだか変だなと感じてしまって」(加藤さん)。「自分ではたらいて得たおカネでプレゼントを買いたい」。そんな思いからはたらくことを決めた。

「何かをしたいという思いのある女性は多いです」と加藤さんは言う。スタッフの一人は商品の愛用者だったが、加藤さんに「エレグランスで一緒にはたらきたい」と熱い思いを訴え、仲間として迎えられた。

「私の会社がはたらきたい女性のお役に立てるなら、こんなにうれしいことはありません。売り上げが伸びればまた新しく人を雇えますし、発注する国内の工場も潤います。みんなの笑顔を作れることがうれしい」(加藤さん)

ベビー肌着「TAMAMONO」

ベビー肌着「TAMAMONO」

エレグランスは今年、新ブランドを立ち上げた。洗濯機でも洗える手軽さを実現した国産の絹を使い、奈良県の熟練した職人が丁寧に縫い上げる「日本製」のベビー肌着「TAMAMONO」だ。7月に東京ビッグサイトで開かれた「ベビー&キッズEXPO」では多くのバイヤーがブースを訪れた。

「夫の誕生日プレゼントを自分のお金で買ってあげたい」という小さな夢から始まったブランドは、今や多くの人の笑顔を引き出している。

◆エレグランスの営業と事務のスタッフ
・仕事内容 営業、資料作成、提案書作成など
・勤務日 週2日~
・勤務時間 10時~(15時までの勤務も可能。時間は応相談)
・時給 1000円
・問い合わせ先 elegrance ※コメントに「ハレタルを見て」と記入

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