食べて支える、おコメの年間予約購入


爽やかな風が心地いい季節になってきた。毎年この時期になると、私は「そろそろ田植えの準備をしている頃かな?」と産地に思いを馳せながら、おコメのカタログを眺める。2017年産のおコメの予約登録が始まったのだ。

わが家では、利用している生協「パルシステム」で、おコメを予約登録して購入している。田植えの時期に予約登録をして収穫から1年間の購入を約束するというもので、パルシステムだけでなく全国の生協などでこうした取り組みがあるようだ。5月下旬頃までに予約登録しておくと、新米の季節から定期的に家までおコメが届くことになる。

予約登録米は、「安全でおいしいおコメを食べたい」という組合員の願いと、「大切に作ったおコメを安定的に食べてもらいたい」という生産者の願いをつないでいる。おいしいおコメを食べながら、化学合成農薬や化学肥料に頼らないコメ作りを支えることにもなるのだ。

私はカタログを読んで、年ごとにおコメの銘柄を替えて楽しむことにしている。現在は月に1度、山形産の「つや姫」が届いている。炊き上がった鍋の蓋を開けると、湯気とともにふわっと上がる甘い香り。つやつやで大粒のおコメはふっくらとして、適度な粘りがあってとてもおいしい。冷めてもおいしいのでお弁当にもピッタリだ。

予約登録をしておくと、天候による不作や災害などの影響があったとしても、選んだおコメが優先的に届くので安心だ。カタログやホームページの中で、安全な稲作への取り組み、産地の風景や田んぼに住む生き物たちの様子も知ることができる。産地を身近に感じ、収穫されたおコメをより楽しみに待てるようになる。

生産者の思いを支える

生産者のほうも予約登録してもらうと出荷量の見通しが立つので、安心して環境保全型のコメ作りに取り組むことができる。収入が安定すれば、稲作をやってみようという若い人も増えるだろう。

環境を守り、安全でおいしいおコメを作り続けるのはきっと容易ではない。化学合成農薬や化学肥料に頼らない稲作では、重労働の除草もすべて手作業。健康な稲を作るための土づくりも欠かせない。それでも、「待ってくれている人がいるから、いいおコメを作っていこう」「手間はかかっても、食べて応援してくれる人がいるとはりあいがある」と、予約購入が生産者の思いを支えているようだ。

届いたおコメは桐の米びつにいれて保管

日本の食料自給率はカロリーベースで39%と、先進国の中では最低の水準(2015年度、農林水産省調べ)。ただ、日々の主食としてなくてはならないおコメは、その100%が国内生産でまかなわれている。それなのにおコメの消費量は減っていて、コメ作りをやめる生産者も増えているという。

これはとてももったいない話だ。一度稲作をやめた土地は、再びコメ作りができるようになるまでに長い時間がかかるという。作り続けること、そのために食べ続けることはとても大切なことだと思う。

私たち日本人は、古来よりおコメを主食とし、生きるためのエネルギー源として食べてきた。最近ともすると悪者にされることのある「炭水化物」だが、脳を働かせる唯一の栄養源であるブドウ糖を多く含んでいる。ご飯は塩分や油脂を加えずにそのまま食べることができるというよさもある。

おコメの予約登録をするこの時期は、私にとって、ご飯を中心としたバランスのいい食生活を見直し、「食べて支える」ことを考える季節でもある。

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