心地よい台所をつくる窓と作業台

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今、私たち家族が住んでいるのは一軒家。この家を建てるとき、私にはどうしても欲しいものがあった。大きな「作業台」だ。建て売り住宅だから狭くなるのはわかっている。収納すべきいろいろな道具の行き場がなくなることもわかっている。それでも置こうと決めていた。

大きな作業台で家事が楽に

作業台を迎え入れる前に、冷蔵庫に収納ラック、そして手持ちの道具や電化製品のサイズを測ってそれぞれの行き場を考え、準備万端に整えた。あれでもないこれでもないと調べに調べた末にわが家にやってきたのは、かわいらしさなどかけらもない、武骨な、どっしりとした、大きな作業台だった。

作業台はシンクの後ろ側、窓の下に収まった。分厚い天板の下には棚が2段。まるでどこかの店の厨房にあるような、何の飾りもない、シンプルな作業台。ただ、天板はもちろん、がっちりとした太い脚はどんな作業も受け止めてくれそうで、私は一目で気に入った。

シンプルだけど頼もしい作業台

シンプルだけど頼もしい作業台

実際、この作業台があることで台所仕事がとても快適になった。買ってきたものを置いたり、調理途中のものを置いたり、洗ったものを乾かしたり、焼いたクッキーを冷ましたり、パンをこねたり。重いものも熱いものも冷たいものも、この作業台はすべてどんと受け止めてくれる。

それにこの作業台があるから、一人がシンク側で、もう一人が窓側の作業台でと、二人で調理することもできる。最近は娘が料理を手伝ってくれるようになったので、食材を切る娘の傍らで私は洗ったボウルやお皿を作業台で拭きあげたり、私がみそ汁をよそう後ろで娘が配膳の準備をしたり。狭くても圧迫感なく家族が台所に立てるのは、この作業台のおかげだと思う。

窓をつけて台所を明るく

作業台のほかにもう一つ譲れないものがあった。窓だ。

家の最初の図面では台所に窓はなく、シンクの後ろはただの真っ白な壁だった。それまでに住んできた家やアパートにはシンクの前に窓があった。顔を上げれば外の明かりが見えて、少し窓を開ければ新鮮な空気が入ってくるその感じが好きで、新しい家の台所にも窓が欲しいと思っていた。「ここに窓をつけると家具が置けませんよ。壁の強度も調べないと」という設計士をなんとか説き伏せ、シンクから振り向いた位置に窓をつけてもらった。

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窓はシンクの後ろ、作業台の上に

窓を開けずに壁のままにしていたらきっと、食器棚やラックでいっぱいに物を置いていたと思う。窓を作ってその下に作業台を置いたことで、必然的に物の量を見直すこともできた。台所も広く見える。何より、狭く、暗くなりがちな台所が、明るく、風通しがよく、においもこもらず清潔な台所になった。

干し場としても活躍

そしてこの窓、実は干し場としても大活躍している。

使い終わったまな板や水気の残るざる、洗ったジップロック。お弁当箱に牛乳パック、それにふきん。洗って軽く拭いた後は、窓枠に渡した突っ張り棒にS字フックやワイヤクリップを使ってバンバン干す。シンクのかごではいつまでも乾かないざるも、ここに干しておけばあっという間に乾く。

台所の“使われている道具”の風景がとても好きだ。ざるやふきんが窓の前に干されている様子が、私の目にはとても心地よく映る。すっかり乾いた道具はそれぞれの持ち場へ戻り、窓はまた元の通り何もない明るい窓になる。この移り変わりも、とても好きなのだ。

乾きにくいまな板もよく乾く

洗ったまな板もよく乾く

一日の終わりには、作業台も、窓の前も、シンクも、洗いかごも、何もない状態にするのが私の日課。眠くても、疲れていても、明日の自分のためにもうひとふんばりする。

すべて片付けた後にしんとした台所を眺め、「今日もお疲れさま」と電気を消す。明日も、明後日も台所仕事は続くのだ。私の大切なこの台所で。

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