“コックピット”のように使いやすい、私だけの台所

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朝一番に台所に立つ時は、「よしやるぞ」という気持ちになりたい。

セミがうるさく鳴き、差し込む光がまぶしい、うだるような暑さの夏の朝も。窓の外はまだ暗く、そこにある道具が凍ったように冷たい冬の朝も。どんな日も笑顔で台所に立ち、同じように作業を始めたい。それにはやっぱり、工夫が必要なのだと思う。

私の理想は、“コックピット”のような台所だ。道具の置き場所がすべて決まっていて、どこに何があるかがすぐにわかる。手に取りやすくてしまいやすく、見た目にも収まりがいい。そんな台所での作業は動きに迷いがないし、ご飯も手早くおいしく、美しく作れる気がする。

フライパンは吊り下げる

台所道具は、すべてしまうという考え方もあるし、すべて出しておいたほうがいいという人もいる。私は自分が動きやすいよう、ある程度は出したままにしている。

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台所道具の置き場所は使いやすさ優先

たとえばガスレンジ周り。小さなフライパンは朝に晩にと出番が多いので、換気扇の下にS字フックで吊り下げている。しゃもじやお玉、木べら、菜箸はカップに入れてその下に置き、炒め物やみそ汁を作る時にサッと取れるようにしている。その隣に置いているのは小さなカトラリー。味見したり調味料をかき混ぜたり、取り分ける時にもよく使う。

出しておく数も重要だ。菜箸はどんどん使って流しに入れると効率がいいので、長いものと短いものを7~8組出している。しゃもじはご飯用に1本、ゆでたジャガイモを潰したり混ぜる時にも使っているのでもう1本。木べらは炒め物とお菓子用とに分けて使うので3本。汁物は基本的に1品だからお玉は1本にしている。

出しておく道具をできるだけ減らそうと、しゃもじを1本にしたことがあった。これがとてもやりづらい。ポテトサラダをボウルからお皿に移したときにしゃもじを使い、その後ご飯をよそうのに洗うのがとても面倒だった。

そんなことが何度か続き、うちのカトラリー入れのしゃもじは2本になった。何をどのくらい出すのかは、その家の食生活や調理時間に合わせて決めればいいのだと思う。

ゴミ袋は目線の高さに

台所には作り付けの収納家具は置いていない。代わりにあるのが、シンクの後ろにある無印良品の収納ラックだ。このラックはもう15年近く使っているのだけれど、本当に丈夫で頼もしい。下の段にゴミ箱、その上に炊飯器やコンベクションオーブンなどの電気製品があり、ポリプロピレンのケースにはラップやホイル、お弁当を包む布やゴミ袋などをしまっている。

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収納にはケースを活用して見やすく取りやすく

以前、ゴミ袋は下のほうにしまいがちだったのだけれど、目線の高さにしまったらこれがびっくりするくらい楽だった。ゴミ箱用の袋、生ゴミ用の袋、流し用のネットなど毎日取り換えるものだから、腰をかがめて下のほうから取ることが実は小さなストレスだったのだと気づいた。目線の高さにしたら作業がぐんと楽になった。

収納ケースの上にはステンレスのカゴを置いて、その中にはお茶とコーヒーの道具を入れている。以前は別の場所にしまっていて、飲みきれずに賞味期限が切れることもしばしば。ここに置くようになってから、「たまには紅茶を飲もうかな」「そういえばハーブティーがあった」とまめに飲むようになった。しまい込むと忘れるものは、目に見える場所に置くと無駄がない。

棚の扉も“収納場所”に

うちで唯一の作り付けの棚は、ダイニングにある。ここにはお皿と料理の本、水筒などのお弁当グッズに土鍋や瓶、週1回ほど使うホームベーカリーをしまっている。

この棚の扉の内側は、実は収納場所になっている。片側にはエコバッグ。中にスーパーの空き袋と新聞で折った生ゴミ用の箱を入れて、剥がせるフックに掛けている。反対側には、ゴミの収集日やゴミ当番表を、剥がせるゴムで貼りつけている。剥がせるゴムは、適量をちぎって練って貼り付けるもので、子どもの給食の献立表など何度も貼り換えるようなプリントにも使っている。磁石も画びょうも使えないときにはとても便利だ。

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工夫次第で扉も収納場所として活躍する

コックピットを目指した私の台所はまだまだ発展途上にある。台所仕事は毎日のこと。日々台所に立ち、便利さも不便さも感じながら、その家の台所はできていくものだと思う。

「そういえば、お茶をここに置いたら減るようになったな」「そういえば、ここにゴミの当番表を貼ったら、忘れなくなったな」――そんな小さな進歩が重なって、自分が最も動きやすい台所へとコックピット化が進むのだろう。

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