クリスマスサウナと“義父サンタ”

クリスマスの日、ラジオをつけると、静かなナレーションと静寂の合間に、蒸気が上がる音が流れてくる。クリスマスサウナだ。

日本のサウナと違って、本場のフィンランドにはまきを燃やして熱して作るサウナがある。私たちのコテージにもまきのサウナがある。熱した石に水をかけると大きな音を立てて蒸気が上がる。その蒸気を楽しむという何ともぜいたくなサウナだ。

サウナを楽しんでいる最中、ビシッバシッと聞こえるのは、白樺(シラカバ)の枝を束ねたサウナバスタで体をたたいている音だ。蒸気を浴びた体をたたくと血行がよくなり、シラカバのさわやかな香りも楽しめる。

この日のために夫や義父が夏の間に作って乾燥させていたサウナバスタが、人数分用意されている。クリスマスサウナは大事な行事らしく、私たちの住むマンションにある共用サウナも、住人のためにクリスマスの夜にはサウナを温めるスケジュールが組まれるほど。サウナの後には、きんと冷えたクリスマスビールが待っている。

サウナの後に飲むクリスマスビール

ラベルもクリスマス仕様なダークビール

クリスマスシーズン限定で売り出されるのは飲みやすいダークビールで、ラベルがかわいく気分が盛り上がる。サウナの後のビールは温泉の湯上がりのビールと同じくらいの至福を感じる。いろいろな仕事を納めた後のこの一杯が、今から本当に楽しみだ。

サンタが家にやって来る

大人にとっての楽しみはサウナとビールでも、子どもにとってクリスマスでいちばんの楽しみはサンタクロースからのプレゼント。フィンランドでは、子どもに直接プレゼントを手渡すためサンタさんが家にやってきてくれる。うちの場合は義父が「ゴミを燃やしに行って来る」と外出したタイミングで、セルロイドのお面をかぶったサンタさんが現れる。

サンタさんを見つけると子どもたちは大喜び

サンタさんを見つけると子どもたちは大喜び

窓の外にその姿を見つけ「サンタさんが来た!」と皆が口々に叫ぶと、子どもたちはドアへ駆け寄る。「いい子はいるかな〜」と言いながらプレゼントを袋にたくさん詰めたサンタさんが登場すると、大人の私も胸が躍る。今年はヘルシンキに住む妹ファミリーもコテージに来るので、子どもたち3人がサンタさんに会えるはずだ。

プレゼントをもらったらサンタさんとはお別れ。ほどなくして義父が帰ってきて、子どもたちは興奮しながら「サンタさんに会ったよ」とおじいちゃんに話して聞かせる。

サンタさんに会ったことをおじいちゃんに話して聞かせる

赤い帽子をかぶってお昼寝

クリスマスまでの間、保育園では子どもたちが赤い帽子をかぶってお昼寝をする。スーパーの店員さんたちの頭にも赤い帽子が乗っている。

ピックヨウルと呼ばれる、日本の忘年会のようなパーティもあちこちで開かれる。1年でいちばん大事な家族の日であるクリスマスを、子どもだけでなく大人も楽しみに待っている。

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