温かさが長続きするステンレス製の湯たんぽ

子どもの頃、冬になると就寝前の私の布団の中に、母が毎晩湯たんぽを入れておいてくれた。当時はその意味を十分には理解していなかったけれど、成長するにつれ、ありがたみを強く感じるようになった。

大人になって自分用にと数種類の湯たんぽを手にしたが、数年前から気になっていたのが金属製の湯たんぽだ。幼い頃、親戚の家で使われていたからか風貌に懐かしさも覚える。

直火で温める

昨秋、とうとう金属製の湯たんぽを手に入れた。選んだのは、マルカのステンレス製湯たんぽだ。

素材が金属といっても、トタン製、ステンレス製、銅製まで種類はさまざま。いくつか検討したのだが、手入れがしやすく高価すぎないという理由からステンレス製を選んだ。

マルカのステンレス製湯たんぽ

マルカのステンレス製湯たんぽ

ステンレス製はこれまで使ってきたゴム製やプラスチック製のものと比べて少し重いのだが、普段から持ち歩くものではないのでさほど気にはならない。

金属製のメリットはたくさんある。

ゴム製やプラスチック製のものと大きく異なるのが、そのまま火にかけられること。ガス火にしか対応していないものも多いのだが、わが家で使っている湯たんぽはIHコンロにも対応している。火にかける際、栓は必ず外しておかなければならないのだが、中の様子を見ながら加熱するので忘れる心配もなさそうだ。

そのまま火にかけられる

IH対応で、そのまま火にかけられる

そのまま火にかけられるので、ぬるくなった水をくり返し加熱しながら、数日間は再利用している。さびが心配なので定期的に水は交換するが、交換の回数は減ったし、わずかながら節水にもつながっている。

そしてプラスチック製とは明らかに違うのが、保温性の高さ。使い始めたときから実感できるほどだった。湯の交換や加熱を日に何度もしなくていいので、手間が少なくて済む。光熱費も減らせた。

翌日もまだ温かい

私は湯たんぽを加熱する際、適温になったら火からおろしてしまう。完全に沸騰させると湯があふれ出る心配があるためだ。

あるいは八分目ほどの水量で沸騰させた湯たんぽに、満水になるまで水道水を加えることもある。これは、空気圧による変形を防ぐため、ふたをする前に満水にする必要があるからだ。こうするとやや温度が下がるが、それでも温かさは長時間続く。ステンレスは一度温まると冷めにくい金属なので、本当に湯たんぽに適した素材なのだと思う。

タオルを重ねて包んでいる

タオルを重ねて包んでいる

使う際、やけど防止も兼ねてカバーは必須。製品には白い布製ケースがついていたが、私はタオルを重ねて包んでいる。わが家では湯たんぽを猫たちと共用するので、毎日交換、洗濯しやすいタオルが便利だ。

冬になると湯たんぽをタオルで少し厚めに巻いて、電源を入れる前のこたつの中に置く。待ち構えていた猫たちが湯たんぽに寄り添って眠る、というのがお決まりの光景だ。それだけでこたつの中が温まるし、湯たんぽも冷めにくくなる。

日が暮れてこたつの電源を入れた後は、机に向かう私の足元に置く。軽く足を載せると(体重をかけるのは厳禁)足湯をしているような感覚を堪能できて、デスクワークの多い生活も快適になる。ブランケットや、大きめのフットウォーマーと一緒に使うと、なお温かい。

前日温めた湯たんぽが翌朝もまだ温かい

温度によってはカバーを外して使うことも

そしてもちろん眠りにつくときには布団の中に入れるのだが、金属製の湯たんぽにしてからは、再加熱せずとも朝まで温かい。これには心底感動した。

プラスチック製の湯たんぽを使っていた頃、長時間使いたい場合は何度か温め直さなければならないので、交換用として複数の本体を持っていた。

ステンレス製にしてからは、前日温めた湯たんぽが翌朝もまだぬくもりを残している。温度によってはカバーを外して直接肌に当てて使ったり、中に入っているぬるま湯を洗濯前の浸け置きに使ったりもする。本当に無駄がない。

保冷剤の代わりにも

そんな湯たんぽ、夏には使い道がないと思っていたのだが、氷を入れてタオルで包めば保冷剤の代わりにもなった。

使い方次第では通年使えそうだが、収納するときはしっかり乾かしてから。ステンレス製ではあっても、さび防止の目的から少し長めに干している。さびが出始めると、そこから傷みが進んで穴が開くおそれがあると聞き、その対策は丁寧に行うことにしたのだ。

手入れも難しくない

手入れも難しくない

とはいえ、そうたいへんな作業でもない。特にマルカの湯たんぽは平面中央に口金があるため、逆さにすれば傾くことなく水切りもしやすかった。

これまで複数の湯たんぽを愛用してきたものの、ステンレス製はその中でも群を抜いて高価なのだが、私にとっては十分に価値を感じられる。少しでも長く付き合えるよう、大切に扱っていこうと思う。

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