簡単で栄養たっぷりの「酒かすクラッカー」

0ここ数年、私は基礎化粧品に頼り過ぎないシンプルなスキンケアを取り入れるようになった。ときにはスキンケアをやめて肌を休ませる「肌断食」も実践している。

そんな折に出合ったのが「酒かす」。アルコールが苦手で最初は興味がなかったものの、調べてみると美容や健康にとてもいいらしい。

酒かすは日本酒を作る工程で出る副産物で、産業廃棄物扱いになっていた時代もあるそうだが、近年ではその栄養価が見直されている。タンパク質やビタミン類、食物繊維が豊富に含まれている。肌にもよさそうだというのを魅力に感じ、わが家でも取り入れてみることにした。

そもそも酒かすという素材を見たことがなかったのだが、実物(バラかす)は真っ白なペーストでみそのようなものだった。1いちばん簡単なとり方は、やはり「甘酒」。ただ、下戸な私は酒かすで作る甘酒の香りや味があまり得意ではない。

なんとも不思議なチーズ味

ほかの食べ方がないものかと模索していて出合ったのが、オーブンで焼く「酒かすクラッカー」だった。酒かす以外の材料は身近なスーパーで買えるものばかり。

さっそく作ってみたところ想像以上に簡単でおいしく、不思議なことにチーズのような味がする。今ではすっかり、わが家の定番のお菓子になっている。

<酒かすクラッカーの材料(オーブン天板一枚分)>

所要時間:約60分(焼成30分)

酒かす…20~50g

塩…小さじ0.5

薄力粉…100g

油…大さじ2

水…大さじ2

(今回は塩にはハーブ塩、薄力粉には全粒粉、油には「太白胡麻油」を使った)

ケーキのように盛大に膨らむものではなく、混ぜた生地を切り分けてカリカリに焼くだけなので、計量は多少ざっくりでも大丈夫。酒かすの量が多いほど焦げやすくなるので、少なめから好みに合わせて調整するといい。

厚さを変えれば食感も変わる

まずは水以外の材料を、順番にボウルで量りながら練っていく。こうするとボウル一つで作れて、計量用の器はいらない。

混ぜながら、水を入れる前の段階で「そぼろ状」になっていることが望ましい。2パンくずのようにポロポロの状態になったら、水を加えてさらに練る。

最後は手でこねるようにひとまとめにしてから台に出し、麺棒で薄く伸ばしていく。3目安は3mm前後。

カリカリが良ければもっと薄く。

サクサクがよければもっと厚く。4ただし薄すぎると焦げやすく、厚すぎると火の通りが悪くなるので要注意。

生地ができたらスケッパーやナイフで好きな形に切り分け、オーブンシートを敷いた天板の上に少し離して並べる。5あとは150度に余熱しておいたオーブンで30分焼く(厚みによって25~40分の間で様子を見ながら調整)。焼き上がりはしっとりとして柔らかめなので、そのまま天板の余熱にあてておき、冷めたらできあがり。

それでもまだ柔らかいようなら、さらに150度(余熱なし)で10~15分焼くといい。6酒かすの管理はみそとほとんど同じ感覚で、通常は冷蔵保存。でも冷凍庫に入れてもカチカチには凍らないため、出してすぐに使えるのが便利だ。

だからもっと簡単に、普段から料理酒の代わりに使ったり、みそ汁に溶き入れたり、かす漬けのもとにしたりといった使い方もできるが、子どもやアルコールに弱い人には注意が必要。料理酒代わりにする時などは、水に溶いたあと、一度沸騰させてアルコールを飛ばすといいだろう。

化粧品や入浴剤にもなる

酒かすの効能は、美白効果、便秘解消、コレステロール値の低下、肥満予防など。どれも美容や健康につながるが、私が続けている最大の理由は「簡単でおいしい」から。そうでなければ続けるのは難しかった。

万が一、口に合わなければ、手つかずの酒かすを材料に化粧水やパックを作ることもできる。ガーゼで包んで入浴剤にしてもいい。

はやりの食材を初めて取り入れるとき、口に合わないと処分に困るが、酒かすは食材以外の用途もあるので気軽に試してほしいと思う。

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