純国産の「森のアロマ」で疲れを癒やす

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「精油は西洋のもの」というイメージがあるかもしれないが、今、純国産の「森の精油」がひそかに注目を集めている。

それは、「yuica(ユイカ)」というブランドの、樹木の精油。ヒノキやスギなど日本人におなじみの香りから、クロモジやニオイコブシ、ミズメザクラといった、精油には珍しいものまで、樹種のラインナップは9種類ある。

岐阜県の飛騨高山を中心に、すべて国産の樹木から抽出されている。森林浴をしているかのようなリラックス効果が評判で、今、ファンが増えている。

深呼吸するような気持ちに

筆者が「ユイカ」と出会ったのは、ストレスが重なりちょっと体調を崩してしまったときのこと。生活習慣を見直す中、普段使う精油もなるべく信頼できるものをとリサーチした結果、たどりついたのが、「ユイカ」だった。

純国産アロマ「yuica(ユイカ)」。クロモジ、ニオイコブシ、ヒノキ、スギ、ヒメコマツ、モミ、アスナロ、ミズメザクラ、サンショウの9種類

純国産アロマ「yuica(ユイカ)」。クロモジ、ニオイコブシ、ヒノキ、スギ、ヒメコマツ、モミ、アスナロ、ミズメザクラ、サンショウの9種類

ホルモンバランスを整える効果が期待できるというこの精油でマッサージをするひとときは、まるで森の中で深呼吸するような、ゆったりとした気持ちになる。古くから樹木と親しみ暮らしてきた日本人には、木々の香りにホッとする感性が遺伝子レベルで備わっている? なんて思うほど。

強いパワーを与えてもらっているような気もするから不思議。赤ちゃんを抱っこすると、癒されると同時に、みなぎる生命力をおすそ分けしてもらったような感覚になるが、それと少し似ている。 

信頼のカギは「エビデンス」

「ユイカ」に魅了されるのは、一般消費者だけではない。ホテル「アマン東京」のスパで扱われているほか、最近ではG7 伊勢志摩サミットの記念品としても採用された。数々の有名スポーツ選手をケアしているアスリートアロマセラピストも、ミズメザクラが欠かせない精油の一つになっているそう。

多方面から信頼を集める理由の一つは、「エビデンス」にある。

飛騨高山の山で育った野生の樹木から抽出

飛騨高山の山で育った野生の樹木から抽出

「ユイカ」をプロデュースする「正プラス」の社長、稲本正さんは、29歳まで立教大学で原子物理学を研究していた。その後、飛騨高山へ移り住み、家具など木工品を作る「オークヴィレッジ」を設立。

そして、樹木精油の抽出を手掛け始めたわけだが、元研究者というバックグラウンドもあって、効能についてさまざまな大学や研究機関と実験研究を行っている。

基本となる「成分分析」は、名古屋大学や東京大学と取り組み、結果を日本アロマテラピー学会などで公表している。分析の正確さから、精油を実験に使う際に、ユイカを指名する研究者も多いという。

材料を集めるのは、飛騨地方の森林組合員やOBら

材料を集めるのは、飛騨地方の森林組合員やOBら

環境保護につながる仕組みで作られている点も、特徴の一つ。飛騨高山の森林組合や林業者などと提携し、森の成長のために間引く木材や枝葉を活用している。材料となる木材集めを地元のお年寄りにもお願いすることで、新たな雇用も生んでいる。

ヒノキの一部は木曽産だが、それ以外は基本的に材料を採る、精油を抽出する、ボトルに詰めるという工程がすべて飛騨高山でおこなわれている。純国産かつ、生産履歴がこれだけはっきりしている精油はほかになさそう。

夏におすすめの精油は

「研究から、樹木が強い抗菌・抗酸化の力を持っていることもわかってきました。だから厳しい環境の中で数十年・数百年も生きられるのです」と、稲本さん。暑さや紫外線で心身ともにダメージを感じることが多い今の季節、その生命力をお借りして乗り切りたい。

「夏バテの最大の原因は、回復しないまま翌日に無理を持ち越すことにある」と、稲本さん。疲れをとるには、週に一度でも入浴してから夕食をとり眠るとよいとアドバイスする。

よく眠るための香りとしてオススメなのが、「クロモジ」。千利休の時代から茶席の楊枝として使われてきたが、最近では絶滅危機にあるローズウッドと同じく「リナロール」が主成分ということで注目を集めている。

リナロールにはリラックス効果や免疫力を高める効果があるといわれているが、同社のクロモジ商品を使った実験研究でも、「睡眠障害(睡眠中20分以上の覚醒)が改善する」というデータがとれたという。

ニオイコブシの葉

ニオイコブシの葉

ちなみに、冬の朝や元気を出したいときには、「ニオイコブシ」、家事育児に追われ、肩こりや腰痛で悩む人には、「ミズメザクラ」がよい。「ミズメザクラ」は、面白いことに香りが湿布そのもの! なぜなら成分のほぼ100%が、湿布に含まれるサリチル酸メチルだから。

昔から木こりはこの皮を体に貼って疲れを癒していたらしいけれど、同社の実験でも塗るだけで筋肉が柔らかくなるという結果が出たという。刺激が強く、特にアスピリン拒否反応の人は注意が必要だが、コリが強い人は試してみる価値がありそう。

楽しみ方はほかにも

精油の効果をしっかり発揮させるには、規則正しい生活を心がけたうえで使うのが鉄則。しかし、使い方を誤ると、劇薬にもなるパワフルなアイテムであることは覚えておきたい。ご存知かもしれないが、例えば、マッサージのときにはオイルで適切な濃度に薄めなければいけないし、妊娠中は控えた方がよいものが多いなど、取り扱いにはちょっぴり注意がいる。

「ユイカ」には、アロマウォーターやシャンプー、香炉、おしぼりなどの商品もあり、年内には化粧水や家具塗料も展開する予定だそう。精油の扱いに自信がない人は、こうした手軽なものから試してみるのもいいかもしれない。

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